谷川岳のふもと、群馬県みなかみ町の小中学校すべてがユネスコスクールに!自然を活かし地域と歩む教育のさらなる深化へ
自然環境への世界的な取り組み「ユネスコエコパーク」を擁する群馬県みなかみ町が、自然と地域を活かした小中学校の教育モデルを進めています。
今年11月に町内の水上小学校が新たにユネスコスクールに認定され、町内全ての小中学校がユネスコスクール加盟校となりました。
これにより、町ぐるみで子どもたちの学びを支える体制で「持続可能な開発のための教育(ESD)」の深化を推進、ユネスコスクールを「学校の特色」から「地域の未来づくり」へとつなげていきます。
みなかみ町のすべての小中学校がユネスコスクールに!
谷川岳のふもとに位置する群馬県みなかみ町は、自然を保護し、人間と自然の共生を目指すユネスコエコパークの地域です。
みなかみユネスコエコパーク公式サイト
https://www.town.minakami.gunma.jp/minakamibr/index.html

このみなかみ町内にある「みなかみ町立水上小学校」が2025年11月、文部科学省を通じてユネスコが認定するユネスコスクール(UNESCO Associated Schools Network)に正式登録されました。

これにより、みなかみ町内のすべての小学校と中学校(6小学校・1中学校)がユネスコスクールの加盟校になり、ユネスコの理念が反映された教育を連携して進める土台が町全体で整備されました。
ユネスコスクールとは
ユネスコスクールロゴ ユネスコスクールは、ユネスコの理念を教育に反映させる学校の国際ネットワークです。ESD(持続可能な開発のための教育)をはじめ、平和、人権、多文化理解、環境などをテーマに、学校が地域や世界と連携しながら学びを進めます。日本では、1,083校(2025年9月時点)が加盟しています。
ユネスコスクール 公式ウェブサイト(文部科学省)
https://www.unesco-school.mext.go.jp/
前述の水上小学校では、“自然と人間社会の共生”をテーマに据え、学校教育目標「郷土みなかみを愛するとともに、確かな学力と豊かな人間性を身に付けた心身ともにたくましい児童の育成」のもと、ユネスコエコパークに位置する恵まれた自然環境と地域社会を学びの舞台として、ESD(持続可能な開発教育)を軸にした特色ある教育活動を展開しています。
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「水上(みなかみ)ハートタイム」で、谷川岳の魅力を探る -

環境学習発表会で、水上温泉の魅力を発信
総合的な学習の時間「水上(みなかみ)ハートタイム」では、子どもたちが学年に応じて生き物観察、花や野菜の栽培、雪国の暮らしの探究、温泉の魅力発信、尾瀬や谷川岳に学ぶ自然・歴史学習など、地域の豊かな資源を活用した体験的な学びを展開しています。
また、人権学習や環境学習発表会、地域住民による学校支援など、「地域とともにある学校」としての活動も特色となっています。
これまでも、町内の各学校において地域資源を活かした探究的な学び、自然体験、地元企業・団体との協働など、ユネスコスクールの理念に基づく多様な取り組みが展開されてきました。
今回の水上小学校の登録によって町ぐるみで子どもたちの学びを支える体制がいっそう強化され、今後は、町内の小中学校が連携して行う学習の充実、ユネスコエコパークを軸とした学習教材の共同開発、国内外のユネスコスクールとの交流推進など、町全体でのESD(持続可能な開発のための教育)の深化を進める予定とのことです。
ユネスコスクールを「学校の特色」から「地域の未来づくり」へとつなげる取り組みが継続されていきます。
ユネスコスクール認定にあたってのコメントを紹介
水上小学校がユネスコスクールに認定され、町内の全小中学校が加盟校となるにあたってコメントが寄せられました。
みなかみ町立水上小学校 阿部校長
「水上小学校の学びは、豊かな自然と温かい地域の支えによって成り立っています。今回の登録を機に、ESDをさらに充実させ、子どもたちが自ら考え、行動し、地域を誇りに思う心を育てていきたいと考えています。」
みなかみ町教育委員会 田村教育長
「町内のすべての小中学校がユネスコスクールとして認められたことは、子どもたちの学びが地域の未来をつくる力へと確実に育っている証です。今後も学校・家庭・地域が一体となり、郷土愛を高め、持続可能な社会の担い手を育む教育を推進してまいります。」
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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