キユーピーが、鶏をのびのび育てるケージフリーの拡大を誓約!マヨネーズに使用するケージフリー卵の調達率を、2027年までに3%→10%へ!
キユーピー株式会社が、ケージフリー卵の調達に取り組むことを受け、世界75カ国95の団体が参画する国際的な動物保護連盟オープン・ウィング・アライアンス(以下OWA)は称賛を送りました。
キユーピーは日本で調達される卵の約10%を使用し、世界的にも有数の卵調達量を維持する企業であり、世界的な卵市場でリーディングカンパニーになることを目指しているそうです。
世界中からの声に応え、ケージフリーへ切り替え
キユーピーは、2027年までにグローバルで調達するマヨネーズに使用するケージフリー卵の調達比率を3%から10%に引き上げ、さらに日本国内では、2030年までにキユーピーマヨネーズに使用される卵の20%をケージフリーに切り替えることを宣言しました。
また、日本国内でのケージ飼育からの脱却を支援するために、キユーピーはケージフリー・クレジットとしても知られるインパクト・インセンティブ※2の利用を検討しています。
さらに、キユーピーは声明の中で、「日本における鶏卵加工業界のリーディングカンパニーとして、ケージフリー飼養卵の普及に努め、国内生産者のケージフリー飼養の拡大を支援していくとともに、市場づくりと拡大にも取り組んでいきます」と述べました。
今回の発表はキユーピーがグローバルな公平性を実施し、欧米地域だけでなく、特に日本本国からケージ飼育を撤廃するよう求めた世界的な消費者圧力に続くものです。このキャンペーンには、消費者主導の抗議行動、現地でのアクション、そして5万人近くの顧客による署名が含まれるそうです。
※2:インパクトインセンティブは、食品企業が購入するケージ生産の卵の調達を相殺するために、認定ケージフリー卵農場(生産者)からクレジットを購入することができる制度。購買する企業は現在のサプライチェーンや契約を中断することなく、ケージフリー卵生産の促進をサポートすることが可能に。
そもそも、ケージフリーとは?
一般的な採卵鶏は、金網で作られたケージの中で飼育されています。一方で、採卵鶏を平飼い・放し飼いすることを「ケージフリー」といいます。
鶏は本来、止まり木で休んだり、砂遊びをしたり、採餌を行なったり、巣箱で卵を産んだり、翼を広げたりする行動をとります。
ケージに閉じ込められていないシステムで飼育することで、このような鶏本来の自然な行動をとる機会を提供し、身体的にも精神的にも健康な状態を目指すことができるのです。
また、ケージフリーで育てることはアニマルライツ※2の観点からも重要だといえます。
※2:動物が動物らしく生きる権利。人間からの苦痛を被ることなく、その動物の性質に反することなく生きる権利。
鶏の虐待をなくす「OWA」からも称賛の声が
OWAは世界の「鶏の虐待をなくす」という目標に向けて、これまでにユニリーバ、KFC、ピザハット、タコベル、パパジョンズ、バーガーキング、ポパイズ、クリスピー・クリーム、ネスレ、アルディ、クラフト・ハインツといった大手多国籍企業を含む2,620社以上の主要食品企業から100%ケージフリー卵の使用を約束させています。
OWAの日本の構成団体である認定NPO法人アニマルライツセンター代表理事岡田千尋さんは、「OWAに参加する日本の団体として、また2016年からキユーピーと対話を行なってきた動物保護団体として、厳しい日本市場においても、キユーピーがケージフリーに積極的に取り組んでくれたことを大変嬉しく思います。今回の決定は、鶏をケージに閉じ込めない未来への重要な一歩です。キユーピーからマヨネーズや卵製品を調達している日本中の食品会社が、ケージフリーへの移行を加速させることを願っています。」と称賛しています。
OWAについて
Open Wing Alliance(OWA)は、2016年にThe Humane Leagueによって設立された、世界75カ国、95の動物保護団体の国際連合です。OWAは、世界最大の企業が動物を扱う方法を変え、地域ごとの主要市場および世界規模で企業の家畜福祉ポリシーの新たな基準を確立しています。知識や資源、そして人々の力を共有しながら、OWAは世界中の鶏の虐待を終わらせることを目標に団結しています。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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