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ケニアのゴミの山から生まれた「希望」……環境問題を描いたドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』上映会をレポート!松井玲奈さん単独インタビューも – ドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』 SDGs特集記事|リンクウィズSDGs
ケニアのゴミの山から生まれた「希望」……環境問題を描いたドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』上映会をレポート!松井玲奈さん単独インタビューも

ケニアのゴミの山から生まれた「希望」……環境問題を描いたドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』上映会をレポート!松井玲奈さん単独インタビューも

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Hummingbirds Global(現:一般社団法人ハミングバード)とオーランド・ブルームの総指揮で制作されたドキュメンタリー映画である「EARTHBOUND」の上映試写会が、2月13日に行なわれました。同映画は廃プラスチック問題の解決に挑む変革者のドキュメンタリーです。 上映試写会後には、松井玲奈さんと同作総合プロデューサーの一般社団法人ハミングバード永野舞麻さんとのトークショーが開催されました。また、松井玲奈さんへの単独インタビューも実施しました。

ドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』


俳優のオーランド・ブルーム製作総指揮、地球環境に向き合い故郷を救おうとする変革者の物語。

ケニアの首都ナイロビは、大量の廃プラスチック問題を抱え、一方で未舗装道路の問題も抱えている。女性エンジニアであるンザンビは2つを同時に解決すべく、廃プラスチックと砂で、強度があり軽量で低コストの舗装レンガを開発したが…。

挫折を乗り越えながらも自分を信じて前に進んでいく主人公が描かれた作品には、「‟私にも何かできるかも”と思ってほしい」という願いが込められている。

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EARTHBOUNDの上映会を開催

映画の試写会では、同作品の総合プロデューサーである永野舞麻さんが登壇。

 

 

「EARTHBOUNDは環境問題を題材にした映画です。見たあとに悲しい気持ちになってしまうのではなく、“私にも何か小さくてもできることがあるかもしれない”と思って立ち上がって行動に移してもらえると嬉しいです」と話しました。

 

 

同作品はケニアが舞台です。廃プラスチック問題と道路の未舗装問題を同時に解決すべく、ンザンビという女性が立ち上がります。ンザンビは廃プラスチックを使用して、コンクリートよりも強度があり軽量かつ低コストで製造可能な舗装レンガを開発します。

 

 

この取り組みが評価され、民間セクターで環境保護に取り組む優れたリーダーに送られる国連環境計画の2020年ヤング・チャンピオン・オブ・ジ・アース賞を受賞しました。

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オーランドブルームと共同制作!

映画上映後、総合プロデューサーの永野舞麻さん、荻原桃子さんのトークセッションが行なわれました。

 

司会 田中泉さん(左)、荻原桃子さん(中央)、永野舞麻さん(右)

EARTHBOUNDを製作したきっかけについて永野さんは、

「InstagramやTikTokには影響力があり、少ない情報量にインスパイアされながら生活していると思うのですが、その延長線上にドキュメンタリー映画があると思っています。見た人が“ああ、私も立ち上がって何かをやりたい”って思ってくれるような映画を作りたいと思ってそこからお話がスタートしました」と話しました。

 

同作品がオーランドブルームと共同制作となった経緯について、
「映画監督の知人のパパ友がオーランドブルームさんで、学校の送迎で会った時に、こういうプロジェクトがあってこれから映画を撮影するんだけれど一緒にやらないかという話をしたら、“自分も環境問題には真剣に取り組みたいと思っている”という話になってくれて。そこからスタートしました」と語りました。

 

さらに現地でのロケについて、

「実際に撮影地であるケニアにも同行しました。ダンドラという、“ゴミの山”のようになっている大規模なゴミ集積場があって、そこでプラスチックを拾って売るという仕事をしている方々もいるんです。スラム街の中にある小学校も行かせてもらったりして、その小学校にはお手洗いがなかったのでオーランドブルームさんと一緒にお手洗いを7個寄付しました」

と撮影時のエピソードも打ち明けました。

 

 

この映画の展望について、荻原さんは

「ドキュメンタリー映画を学校の生徒さんに見てもらいたいです。映画を見た後にワークショップのような形で考えて、自分はこうやって行動していくっていうところまでを学校の方に提供したいと思っています。映画を見るだけでもインパクトはあると思うんですけど、感動して次の日朝ごはん食べて忘れちゃうっていう風になると思うので」とコメントしました。

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松井玲奈さんを交えたトークセッション

永野さん、荻原さんに加えてゲストの松井玲奈さんを交えたトークショーが行なわれました。

 

 

松井さんはEARTHBOUNDを見た感想を聞かれると、
「自分はこれまでいろいろな場面で環境問題に触れる機会はあったんですけれども、何か大きなものとして捉えていたんです。でも映画の中でンザンビさんが海に行ったときに足にプラスチックがまとわりついたことがきっかけで地球がプラスチックに汚染されていることに気づいていて。日常のほんの些細なところから何か行動を起こすきっかけになるんだなと。私にとっては、その気づきのきっかけがこの映画だったんじゃないかなと感じています」と話しました。

 

コメントを受けて永野さんは、

「大きい問題をひとりで抱えてやっているその姿勢に勇気や元気をもらいながら、ひとりでもあきらめないでやっていく姿にパワーをもらっていただけたらいいなと思っていたのですごい嬉しいです」と笑顔を見せました。

 

 

ロケをしていて印象的だったシーンについて、永野さんは
「ニューヨークに行くとすごいわかるんですけど、ゴミ箱がめちゃめちゃになって溢れかえっていて、道中にゴミが溢れているようなところでみんな生活していて。でも日本はあまりゴミ箱が置かれていないのに皆自分自身で持って帰っているから、街中がすっごくきれいで。ひとりひとりの意識が街の中をそうさせている。東京って人口密度がかなり高いところなのにそんなにきれいってことは、世界も頑張ったらできるよって。日本から希望を感じる部分もあったりします」と明かしました。

 

 

また、松井さんは映画の持つ力について
「映画はタイムカプセルのようなものだと思っていて、公開されたときに観る方もたくさんいれば、今80年代の映画を若い人が観て、それにすごく感銘を受けたり。出会うタイミングって人それぞれ違っていて、その出会った瞬間にどう共感するのか、もちろん娯楽として楽しむこともあれば、主人公たちのセリフのひとつに涙が出てしまうくらい共感をしたり。とてもエネルギーをもっているものだなと思うんです」と話しました。

 

映画の見どころを問われると、荻原さんは

「ダンスのシーンがすごくエナジェティックで気に入っていて。この映画のカラーをみせているなと思うんですけど、もし皆さんも環境問題とか人生で辛いことがあった時にちょっとダンスをして、乗り越えながらアクションも起こしてほしいなと思います」と語りました。

 

サークル

松井さんが考える環境問題とこれからについて

最後に、松井さんへ単独インタビューを行ないました。

 

——普段の生活で、環境について意識していることはありますか?

 

制作現場で環境によくないな、と思っていたことがあって。食事をするシーンになると、食べ物や飲み物にラップをかけてくださるんです。それは繰り返し使うわけではなくて、カットがかかる度に(ラップを)捨ててしまうんです。心遣いでやっていただいていることであっても、どんどん物が捨てられていくことに心が苦しくなる瞬間があって。

 

どうしたらいいんだろうねと話していた時に、とある女優さんがシリコンで繰り返し使えるものや、蜜蝋で作ったラップとかもあるから、そういうのを積極的に使っていこうという風に発信してくださいました。それがきっかけで制作現場で使われていたラップが形を変えて、繰り返し使えるものになったことがありました。何気ない一言だったり、ちょっとしたアクションでこんなにも現場全体が変わるんだという気付きがあったことはとても大きなことだったと感じています。

 

 

——主人公のンザンビさんついてどのように感じましたか?

 

本当に明るい人だなと思いました。明るくて、かつ行動力がある。自分のやりたいビジョンがはっきりしているからこそ、彼女は自分の考えていたプロジェクトがうまくいかなかったときも、そこで挫けなかったですよね。きちんと時間をおいて、また新たに挑戦している。物事を一面で捉えているのではなくて、本当に多角的に見て捉えています。

 

道路を舗装するレンガをプラスチックから作ることでプラスチックごみがただ廃棄されることは防いでいるけれども、そのゴミが無くなってしまうとそのゴミを拾って生計を立てている人たちの人生を奪ってしまうかもしれない。そこまで考えて、世界も地球環境も救いながら、ここで暮らしている人たち達も守っていくという動きは本当に素晴らしいなと思いました。

 

 

——この映画は「私にも何かできるかもと思ってほしい」という想いが込められていますが、実際に映画を見て私も何かできるかも、と思ったことはありますか?

 

明確にこういうことをしたらいいんじゃないかというのはまだ閃いていないのですが、なにかアクションを起こすことで変化が起きるのであれば、積極的にその物事に取り組んでいきたいなと感じました。1番はこの作品がエネルギッシュであり、“自分が環境に対して何もできないかもしれない”という思いを変えさせてくれたことは大きなアクションのひとつだと思うので、より多くの場所で多くの人に観ていただけるような機会が増えたらいいなと思っています。

 

サークル

東京と大阪にて上映

■東京会場
上映期間:2025年3月14日(金)〜20日(木祝)
場所:下北沢トリウッド
URL:https://tollywood.jp/

 

■大阪会場
上映期間:2025年3月15日(土)〜21日(金)
場所:第七藝術劇場
URL:https://www.nanagei.com/

 

 

[作品概要]
制作:Hummingbirds Global(現一般社団法人ハミングバード)、Ritual Arts
監督:ファールード・メイボディ
エグゼクティブプロデューサー(製作総指揮):オーランド・ブルーム、他
時間:48分

配給:NPO法人ハミングバード ( https://hummingbirds.or.jp/

―― 書籍/活動紹介 ――

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