障害を持った方が、個性を生かして活き活き働ける焙煎所がオープン!コーヒーは銀座の2店舗で販売
来年から、障がい者の法定雇用率が引き上げられることをご存じでしょうか。
民間企業での法定雇用率は現在2.3%ですが、2024年4月1日より2.5%、2026年7月1日以降は2.7%へと段階的に引き上げられます。
障がい者雇用を促進することは、SDGs8番目の目標である「働きがいも 経済成長も」に深く関与しています。
雇用機会の創出に取り組むべく、カフェ・ド・クリエや珈琲館などを運営する株式会社C-Unitedは、障がい者の方々が個性を活かして働ける焙煎所をオープンしました。
障害を持つ方の雇用の質を考える
C-Unitedが新規事業としてオープンしたのは、障がい者の方々(以下CUクルー)が珈琲生豆の配合から焙煎・梱包・配送までを行なう焙煎所です。
CUクルーが焙煎したコーヒー「珈琲館 銀座ブレンド」は、6月6日より銀座インズ店・銀座中央通り二丁目店の2店舗で販売されます。
C-Unitedが重要視しているのは「安心して働ける環境をつくり、ビジネスとして成立・持続させること」です。単に障がい者の方々の就業機会を増やすだけではなく、雇用の質を引き上げる働きを実現したいと考えたそう。
また、雇用を創出するだけでなく、新商品づくりに携わる環境を作ることでやりがいを持って働ける環境を整備したのだとか。
また、C-Unitedは生産者の暮らしを支えるなどサステナブルな取り組みを続ける農園から珈琲豆を取り寄せ、季節限定珈琲として販売するなどSDGsに貢献する取り組みも行なっています。
安全に、誇りをもって働ける仕事場を
障がい者の働く機会は増加している一方で、健常者よりも離職率が高いという問題もあります。
この焙煎所では有資格者のジョブコーチが常駐しており、けがや事故、人間関係の悩みなどに対して迅速に対応できる労働環境が整えられています。また、人事部との面談を月に1度実施し、その中で吸い上げた意見に仕事内容を反映する仕組みも整備。キャリアアップの制度も視野にいれているのだとか。
制服にはハンチング帽・エプロン・金属の名札を支給。来客が訪れた際に、自然に目に入るデザインを採用しています。C-Unitedの一員としてかっここよく働きやすい姿で勤務できるそうです。
単純作業だけではなく、事業に関わる大切な仕事を任せたい
「焙煎所」プロジェクト担当であり人事部の出口明宏さんは、当プロジェクトについて以下のように話しました。
プロジェクト立ち上げにかかった期間や、工夫したポイントなどがあれば教えてください。
2023年の9月頃からプロジェクトを立ち上げ、約8か月かかりました。もともとは本社ではない場所で、CUクルーが働く形を検討していました。しかし、弊社が大切にしている理念の実現とは乖離していると気づき、1から検討し直し、本社に焙煎所を開設する形になりました。工夫したポイントは、ビジネスとして成立・持続していく仕組みをつくること。障がい者の方々の雇用はノベルティ作成や単純作業など事業に直結しないものが多い一方、私たちが行いたいのはそうではなく、公平性を大切にしてビジネスとして成立させることだという強い思いを持っていたため、事業の一環である「新商品をつくる」というところに注力しました。
今後の展望を教えてください。
5月までに6名のCUクルー採用を予定し、2024年度末までに最大10名まで雇用拡大を予定しています。ありがたいことに、説明会に約50名が予約してくださっていますし、職業紹介のご担当者さまが良い求人だと積極的に紹介してくださっているという話も聞きました。
また当初は、CUクルーの体調によって焙煎量が左右される可能性があることを鑑み、珈琲館の限定店舗で販売する形をとりますが、安定的に生産量が確保できるようになれば徐々に他の系列店舗への導入も増やしていきたいです。
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■ニュース提供元:C-united株式会社
https://c-united.co.jp/
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