海水中でも分解する生分解性人工芝「Re Green Grass 9」、バンテリンドーム ナゴヤのウォーニングゾーンに2026年シーズンから採用へ
ミズノ株式会社は、株式会社カネカと共同開発した生分解性人工芝「Re Green Grass 9(リグリーングラスナイン)」が、「バンテリンドーム ナゴヤ」のウォーニングゾーンに2026年シーズンから採用されると発表しました。
採用場所は、同球場に新設されるホームランウイング前のウォーニングゾーンです。
同社によると、カネカの生分解性バイオポリマー「Green Planet」を使用した人工芝がスポーツ施設に採用されるのは世界初だとしています。
海水中でも分解する人工芝として共同開発
今回採用される「Re Green Grass 9」は、ミズノ株式会社と株式会社カネカが共同開発した屋内型スポーツ用のロングパイル人工芝です。2025年6月に両社が発表した「生分解性人工芝シリーズ」の製品名にあたります。
素材には、カネカが開発した100%バイオマス由来の生分解性バイオポリマー「Green Planet」を採用しています。ミズノによると、土壌中だけでなく海水中でも水とCO2に生分解される特長があるとのことです。
マイクロプラスチック問題への対応を背景に
人工芝は経年劣化や摩耗により破片が発生し、意図せず施設外へ流出する可能性があるとされています。これが海へ流出した場合、マイクロプラスチックとして海洋生態系に悪影響を及ぼすことが課題になっています。
ミズノは、人工芝の施設外流出を抑制する対策は行われているものの「完全に防ぐことは難しい」とし、海水中でも分解する素材を用いることで、海洋環境に影響を及ぼすマイクロプラスチックを「限りなく削減することが可能」と説明しています。

90%以上バイオマス由来樹脂を使用、CO2排出量の低減も
ミズノによると、「Re Green Grass 9」は人工芝葉に90%以上バイオマス由来の樹脂を使用しており、石油由来の人工芝と比べてCO2排出量を低減できるとしています。
また、同社の人工芝「MS CRAFT」シリーズと同等のスポーツ性能を備えているため、プロ野球球場などのスポーツフィールドでも使用できる設計だとしています。
ナゴヤドームは「見える形」での環境配慮発信を重視
採用を決めた株式会社ナゴヤドームは、球場運営における環境負荷低減を重要な課題と位置づけているとされます。環境に配慮した取り組みを「見える形」で発信することが、地域社会や次世代に向けたメッセージになると考え、「Re Green Grass 9」の採用に至ったとのことです。
「Re Green Grass UMI」「Field Chip UMI」展開と、屋外型の開発も
ミズノは、Green Planetを使用した人工芝を「Re Green Grass UMI(リグリーングラスウミ)」シリーズ、充填材(フィールドに敷き詰めるチップ材)を「Field Chip UMI(フィールドチップウミ)」シリーズとして販売するとしています。
今後は全国のスポーツ施設や商業施設などへの導入を目指すほか、Green Planetを使用した屋外型の海洋生分解性人工芝の開発も進めているとのことです。
環境省「プラスマ・アワード2026」金賞も受賞
ミズノによると、同社の「海中環境でも分解する樹脂を採用したスポーツ用、景観用人工芝葉および充填材」(「Re Green Grass UMI」シリーズと「Field Chip UMI」シリーズ)が、環境省の「プラスマ・アワード2026 使う・減らす部門」で金賞を受賞しました。
同アワードは、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて環境省が推進する「プラスチック・スマート」の取り組みの一環として、特に優れた事例を表彰するものです。
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