熊本の放置竹林を国産メンマに。ごはんをおいしく、森を美しく!
林業従事者の高齢化や担い手不足により、日本各地で「放置竹林」が増え、竹による森林への悪影響が問題になっています。
この課題の解決へ向け、熊本で地域資源を活用した事業を展開する悠久農園は、放置竹林のタケノコを使用した国産メンマ商品「多良木(たらぎ)メンマ」を開発。
原材料のほぼすべてを地域産にこだわった2種類の味付けで、4月8日より熊本県内の店舗やオンラインストアで販売を開始しています。
高齢化で増える放置竹林
かつては日用品から住宅まで、日本の暮らしに幅広く活用されていた竹素材。しかし現在はプラスチック素材の台頭や安価な輸入品などにより、消費は減少しています。さらに林業従事者の高齢化や担い手不足によって、各地にあった竹林は管理の手が行き届かず、「放置竹林」の問題が深刻化しています。
放置竹林はなぜ悪い?
竹は成長が非常に早く、竹林が荒廃するとまたたく間に増殖します。そして、大量に生い茂った竹が太陽光を遮ることで、他の広葉樹の成長を止め、森のバランスを崩していきます。また、浅く広く張られる竹の根は土砂崩れのリスクへ繋がる懸念もあります。
国産メンマで課題解決へ
このような放置竹林の問題を解決すべく、地域の未利用資源を活用した事業を展開する悠久農園は、熊本県多良木町(たらぎまち)の放置竹林のタケノコを使用したおにぎりに合うメンマ「多良木(たらぎ)メンマ」を開発。4月8日より熊本県内の店舗やオンラインストアで販売を開始しています。
原材料のほぼすべてを地域産にこだわり、多良木町の孟宗竹(モウソウチク)のほか、人吉球磨地域の食材を使って「梅味」「柚子味噌味」の2種類を展開。
米どころの多良木町の特色を活かし「おにぎりに合うメンマ」として、お米と一緒に楽しめる味付けに仕上げたことで、地域の特産品創出と課題解決の両立を目指しています。
※商品監修は、2020年より宮崎県延岡市で放置竹林をメンマにする活動を行うLOCAL BAMBOO株式会社(https://localbamboo.co.jp/)が行なっています。
悠久農園 オンラインストア
【商品概要】
① 多良木メンマ 梅味/100g 980円(税込)
多良木産の梅を使用。華やかな甘酸っぱさと香りが堪能できる、さっぱりとしたメンマ。
② 多良木メンマ 柚子味噌味/100g 980円(税込)
栽培が難しいとされる黄色の唐辛子と完熟させた柚子から作った希少な柚子胡椒と、多良木産の味噌を使用。人吉球磨地域の家庭の味を感じるメンマ。
<販売店舗(2023年4月現在)>
・多良木えびす物産館(熊本県球磨郡多良木町多良木1534-4)
・観光複合施設 HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA(熊本県人吉市下新町333-1)
・悠久農園オンラインストア(https://uqnouen.base.shop/)
他、順次拡大予定
悠久農園について、代表の矢山隆広さんは次のようにコメントしています。
「山々に囲まれた盆地の中央に球磨川が流れる熊本県の人吉・球磨地域は自然が豊かな地域です。
林業や農業が盛んな一方、従事者の高齢化や後継者不足が深刻で、放置竹林や耕作放棄地などが目立ってきました。
私達はそのような土地の手入れをし再生させることで、その土地から再び農林産物を生み出す活動をしています。
足元にある資源の価値をもう一度見つめ直し、掘り起こす。
それを地域で循環させることで少しでも地域の力になれればと思っています。」
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■ニュース提供元:悠久農園
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