国内初、サンシャイン水族館で使用済み漁網を全面使用した新ユニフォームを2月9日から導入
サンシャイン水族館(東京・池袋)は、廃棄予定だった使用済み漁網をリサイクルした生地を全面に使ったオリジナルユニフォームを導入し、本日2026年2月9日(月)から館内の案内スタッフが着用しています。
使用済み漁網由来の生地を「全面」に使用したオリジナルデザインのユニフォーム採用は、国内の水族館では初となります。
これにあわせて、漁網がどのように再生素材になるのかを学べるパネル展示も3月19日(木)までの期間限定で実施中です。
使用済み漁網が海洋ごみになる背景と課題
環境省の調査では、漁網は日本に漂着したごみの総量のうち11%を占めるとされています。適切に処理されず海へ流出した漁具は「ゴーストギア」として海洋生物に絡みつくリスクがあり、誤食・誤飲、海岸景観の悪化、漁業・観光への影響など、環境と社会の負担につながっています。

サンシャイン水族館では、サンゴ保全活動や、カワウソ・ペンギンの保全啓発イベントなどを行なってきたほか、水中ドローンを用いた水深200m以深の深海調査で海底にもごみが到達していることを確認しています。海に関わる施設として海洋ごみ問題に向き合うきっかけを来場者へ届けたいとの思いから、今回のユニフォーム導入に至ったとのことです。
国内初の新ユニフォーム、再生材13%の生地を全面使用
新ユニフォームは、使用済み漁網をリサイクルした再生材を13%含む生地を全面に使用したオリジナルデザインです。株式会社ミスズユニムの調べとして、使用済み漁網をリサイクルした生地の一部利用や定番商品の導入例はある一方、「全面使用」のオリジナルユニフォーム採用は国内の水族館で初だとしています。

素材として着目したのは、主に日本の「まき網漁業」で使われるポリエステル使用の漁網です。ナイロンに比べてコスト面からリサイクルが遅れていた中で、プロジェクト「Re:ism」によって回収・洗浄、ケミカルリサイクルを経て再生された原料が活用されています。
-

まき網イメージ(写真提供:ミスズユニム株式会社) -

使用済み漁網からリサイクルされたユニフォーム生地
「Re:ism」は、これまで技術が確立されず廃棄処分されていたポリエステル製漁網を回収し、原糸・製品・熱エネルギーとして活用することで循環型(サーキュラー)経済の実現を目指す枠組みで、2025年6月現在で47の企業・団体・自治体が参画しています。
旧ユニフォームの循環
これまで着用していた旧ユニフォーム約550枚(約240kg)は、カイタックグループのリサイクルシステム「MUDA ZERO」で回収し、新たな糸や素材へリサイクルされます。
新ユニフォームも破損や劣化で着用が難しくなった場合に回収対象となる見込みで、衣類廃棄量の削減に寄与します。
「MUDA ZERO」サイト https://mudazero.jp/

館内で期間限定展示を実施、リサイクルの流れを紹介
新ユニフォームの導入に合わせ、館内1F「サンゴ礁の海」水槽付近で、漁網のリサイクル工程を学べる展示を行なっています。
解説ポスターに加え、再生材を見ながら素材が変化する過程を理解できる内容で、来場者が海洋プラスチック問題に関心を持つきっかけを創出します。
期間は2026年2月9日(月)〜3月19日(木)です。

デザイン面では「機能性」と「ジェンダーレス」を意識
ユニフォームは「都市型水族館」を意識した“アーバンライクなファッショナブルユニフォーム”をコンセプトに、視認性と機能性を重視したとのことです。着替えをスムーズにするため外からは見えない工夫として、飾りボタンに見せつつ開閉はファスナーにする仕様を採用しています。
また、性別の枠組みにとらわれないユニセックスなサイズ設計の「ジェンダーレス・シルエット」に仕上がっています。
サンシャイン水族館の担当者コメントを紹介
サンシャイン水族館の担当者は以下のコメントを寄せています。
新しいユニフォームの製作にあたっては「これまでにない、お洒落で機能性が高く、環境にやさしいユニフォーム」 をコンセプトに検討を進めてまいりました。使用済み漁網の再生素材を採用し、色合い・生地感・肌触りなど、細部に至るまで何度も意見を交わしながら丁寧に形づくることで、“スタッフみんなが誇りをもって着られる” 自信のユニフォームが完成しました。
特に襟元のステッチは、デザインのアクセントとしてお洒落さを際立たせる自慢のポイントです。“環境保全の”メッセージを持つ新しいユニフォームとともに、これからもお客様の笑顔のために、スタッフ一同、全力でおもてなしを磨いてまいります。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。
他のニュースを見る
OTHER NEWS



