
九州のSATOYAMAを世界へ。APU国際学生が佐賀県の自然共生サイトを視察、持続可能な未来を探る
NPO法人唐津Farm&Foodは、2025年9月15日にAPU(立命館アジア太平洋大学)の国際学生と大丸九州探検隊を対象としたインターンシップを実施しました。
参加者たちは佐賀県内の3つの「自然共生サイト」を訪れ、地域住民と自然が共生する暮らしや農業を体験。日本の里山が持つ生物多様性の価値と、ネイチャーポジティブな取り組みを学びました。
この活動は、九州のサステナブルな魅力をアジア、そして世界へ発信する重要な一歩となります。
「自然共生サイト」で学ぶ、ネイチャーポジティブの最前線

今回のインターンシップの舞台となったのは、環境省が認定する「自然共生サイト」です。
これは、企業の森や里地里山、農地、都市の緑地など、生物多様性の保全が図られている区域を国が認定する制度で、2030年までに陸と海の30%以上を保全する国際目標「30by30」の達成にも貢献するものです。
参加者たちは、佐賀県内の「唐津・横枕」「武雄・たのしい農家お百笑さん」「伊万里・駒鳴の里山」という特色の異なる3つのサイトを視察。それぞれの地域で、住民が主体となって取り組む自然と共生した暮らしや、環境保全型農業の現場を体験しました。
- ●唐津市「横枕」: 環境保全型農業による「自然共生サイト米」の生産現場を見学。
- ●武雄市「たのしい農家お百笑さん」: 地域の食文化と環境保全を結びつけたユニークな取り組みを学ぶ。
- ●伊万里市「駒鳴の里山」: 過疎化が進む中山間地域における、里山保全のリアルな挑戦に触れる。
これらの視察を通じて、学生たちは自然の恵みを活かしながら社会課題の解決を目指す「自然に根ざした解決策(NbS: Nature-based Solutions)」の重要性を肌で感じました。
12月の「ネイチャーポジティブクリスマス」へ繋がる学び
このインターンシップは、2025年12月に大丸福岡天神店で開催されるイベント「ネイチャーポジティブクリスマス」に向けた企画の一環でもあります。
学生たちが現場で得た学びや感動は、イベントを通じて多くの人々に届けられる予定です。
日本の里山(SATOYAMA)が持つ豊かな自然や文化、そして持続可能な社会へのヒントは、世界共通の財産です。今回の取り組みは、九州の魅力を国内外に発信するサステナブルツーリズムの推進にも繋がり、SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標15「陸の豊かさも守ろう」、そして目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」といったゴールに貢献するものです。
主催した唐津Farm&Foodは、今後もこのような活動を通じて、九州の取り組みやSATOYAMAの価値を広く伝えていくとしています。
12月のイベントで、学生たちがどのような発信をしてくれるのか、今から期待が高まります。

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■ニュース提供元:NPO法人 唐津Farm&Food
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