MSCIがサステナビリティ研究所を設立。ESG投資や学術など専門家が参考となる知見を提供
アメリカに本拠を置く金融サービス企業「MSCI Inc.」は、2023年9月に「MSCIサステナビリティ研究所」を設立しました。
MSCIサステナビリティ研究所は、気候変動などの世界的な課題に取り組むために「資本市場が果たすべき役割」を強化することを目指しています。
「資本市場全体で協力が必要」MSCIサステナビリティ研究所の取り組み
MSCIサステナビリティ研究所は、サステナビリティへの移行と気候変動対策を進めるためには、資本市場全体で協力が必要だと考え、以下の支援を提供するとしています。
1.データとノウハウの提供
サステナビリティ関連のデータ、指標、モデルを学術研究者と政策立案者に提供し、投資判断のサポートを行う。また、特定の学術機関と連携して、サステナビリティ関連のデータのトレーニングも行う。
2.新たなアプローチの模索
新しいサステナブルファイナンスのトピックに関する情報や、資本割り当ての意思決定に役立つ新しいデータと測定方法を開発者に提供する。気候変動緩和のための投資枠組みなど、具体的なプロジェクトも支援する。
3.投資に役立つ研究の提供
投資家と企業に有用な学術論文を選定して紹介し、特にサステナビリティ要因と金融資産の価値の相互作用に焦点を当てる。
4.議論の場の提供
資本市場のオピニオンリーダーを招待し、高品質な研究と分析に基づいたサステナビリティ リスクと機会に関する議論の場を提供する。
「気候変動などの課題は、専門分野を超えた連携が不可欠」
MSCIのCEOであるヘンリー・フェルナンデスは、この取り組みについて、「気候変動などの課題は、専門分野を超えた連携が不可欠です。MSCIサステナビリティ研究所を通じて、知識とデータを活用し、持続可能な価値の推進に貢献します」と述べています。
また、MSCIサステナビリティ研究所の統括責任者にはリンダ・エリン・リー氏が就任。
リンダ・エリン・リー氏はESGとサステナビリティ分野のパイオニアであり、幅広い分野での連携を強化する役割を果たします。
「ESG投資、学術などあらゆる業界の専門家の参考に」MSCIサステナビリティ研究所のWEBサイト
MSCIサステナビリティ研究所のWEBサイトは英語ですが、昨今の自動翻訳技術の発達により高い精度で読み解くことが可能になりました。
英語が読めない方もぜひ翻訳機能を使って、アメリカのESG投資の新潮流、これからのサステナビリティについて新たな情報を探ってみましょう。
MSCIサステナビリティ研究所のWEBサイトでは多岐に渡る情報を提供しており、その一部をご紹介します。
《Connect》 ESG投資関連のデータとノウハウ、学術研究に基づく知見をESG投資家に提供
《Debate》 持続可能な成長を目指す上でトレードオフとなりうる難しい問題に関する、オピニオンリーダーとのディスカッションやディベート
《Explore》 持続可能な投資における新たなトピックを把握するための新しいデータや測定システムについて
MSCIは「金融、学術、政府、NGO、シンクタンク、あらゆる業界の企業の専門家に当研究所のウェブサイトに足を運んでいただき、参考にしていただけたらと考えております」とサステナビリティ研究所のWEBサイトについて語っています。
----------------------
■ニュース提供元:MSCI
https://www.msci-institute.com/(MSCIサステナビリティ研究所ホームページ)
----------------------
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
他のニュースを見る
OTHER NEWS