
希少疾患の患者とその家族を支援する、難病ネットワークインフォメーションを公開
NPO法人難病ネットワークは、希少疾患・難病患者とその家族を支援するための総合情報サイト「難病ネットワークインフォメーション」を公開しました。
相談できる専門医や専門機関が少ない現状
日本では現在約7,000種類の希少疾患が存在すると言われており、患者数は全国で750万人から1000万人にのぼると推計されています。希少疾患は、患者数が極めて少なく、その多くは超希少疾患で患者数は100万人に1人ほどしかいないのだそうです。
これらの疾患は、発病機構が明らかでないものや、治療方法が確立していないもの、長期の療養が必要になるものが含まれています。
そのため、希少疾患の患者やその家族は、診断や治療ができる専門医・医療機関が少ないことや、社会による疾患の理解・知識が少ないなどの困難に直面しているのだそうです。
さらに、希少疾患の95%には未だ治療薬が存在せず、2019年5年までに米国で承認されているオーファンドラッグの43%が日本では未認証であり、さらにその75%は国内臨床試験さえ未実施という状況です。
希少疾患の治療や日常の支援に関する情報提供を
このような課題を解決するためには、患者及びその家族や患者団体を中心として、政府および行政機関、公的医療費負担者(保険機関)、医療従事者及び医療機関、アカデミア、製薬企業、民間保険会社などあらゆるステークホルダー間の意識の向上と連携が不可欠です。
そこで同法人は「難病ネットワークインフォメーション」を立ち上げ、希少疾患・難病に関する総合的な情報提供を行うことにしたのだそうです。
このサイトを通じて、希少疾患の早期診断から適切な治療、日常生活の支援に至るまで、患者さんとそのご家族が必要とする情報にアクセスしやすい環境を整え、希少疾患・難病に関わる全ての方々の支援につなげていきたいと考えているそうです。
■難病ネットワークインフォメーションはこちら
多様なコンテンツで患者と家族を支援
「難病ネットワークインフォメーション」は、希少疾患・難病に関する情報を一元的に提供するウェブサイトです。以下のような特徴があります。
➀最新ニュース・イベント情報
難病医療費助成制度の拡大や新たに指定難病に追加された疾病の情報、医療講演会などのイベント情報を随時更新しています。様々なメディアから発信される希少疾患に関する最新情報を集約し、患者やその家族が必要な情報に容易にアクセスできるようにしています。
②患者団体・支援団体の情報
希少疾患ごとの患者会や支援団体の情報を集約し、患者同士がつながる機会を提供しています。
③医療機関検索
希少疾患の診断・治療が必要な専門医療機関の情報を地域別に検索できます。難病診療連携拠点病院や難病医療協力病院などの情報にアクセスできます。
④お役立ち情報
日常生活での困りごとや社会保障制度の活用方法など、患者・家族の生活をサポートする情報を提供しています。
⑤地域別情報
全国47都道府県ごとの年病相談支援センターや地域の医療助成に関する情報を整理して提供しています。
⑥他メディアからの情報集積
指定難病・希少がん・小児慢性疾患などの1,200以上の疾患について、それぞれの疾患に応じてニュースをすべてのメディアから自動的に集積し、情報を提供しています。
⑦患者の声の集約
多くの患者さんがステークホルダーやご家族に意見や要望を伝える機会を十分に持てず、伝えることができていても意向を汲み取ってもらえていないと感じています。患者さんの声を集約し、医療従事者や製薬企業、行政機関などに届ける橋渡しの役割も担っています。
これらの取り組みにより、希少疾患・難病患者やその家族、医療従事者が必要とする情報にアクセスしやすい環境を整え、希少疾患・難病に関わる全ての方々の支援につなげていくそうです。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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