
明治×サントリー×自治体などで、ペットボトル水平リサイクル「ボトルtoボトル」の連携を4月1日より開始!
日本のペットボトルのリサイクル率は、85.0%と高水準にありながらも、資源循環が望める水平リサイクル率は33.7%に留まり、数回でリサイクルの輪がとぎれてしまう他のリサイクルの割合が多くなっています。
このような背景を踏まえ、株式会社明治と明治ホールディングス株式会社は、石油由来原料プラスチックの新規使用量の削減を目指し、サントリー、自治体などとペットボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」の連携を4月1日よりスタートします。
連携した自治体などに集められた使用済みペットボトルは、明治とサントリーグループのペットボトル容器として再生・使用されます。
ペットボトルの水平リサイクルとは?
‟水平リサイクル”とは、使用済み製品を原料として用いて同一種類の製品につくりかえるリサイクルです。
ペットボトルの水平リサイクルは「ボトルtoボトル」と言われ、サントリーが2011年に技術を確立したメカニカルリサイクル(※1)が、環境負荷(※2)が最も少ないリサイクル手法とされています。(※3)
※1 使用済みのペットボトルを粉砕・洗浄などの処理を行い、再びペットボトルの原料とする「マテリアルリサイクル」で得られた再生樹脂を、さらに高温・減圧下で一定時間の処理を行い、再生材中の不純物を除去し、飲料容器に適した品質のPET樹脂にする方法
※2 原料調達からプリフォーム製造までの工程におけるCO2排出量
※3 サントリーWEBサイト「Recycle:「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進」より
日本におけるペットボトルのリサイクル率自体は、85.0%と高い水準にありますが、ペットボトルからペットボトルへ水平リサイクルされているのは、33.7%に留まっています(※4)。ペットボトルがペットボトル以外にリサイクルされると、使用された後、焼却されてしまったり、リサイクルされても多くの場合、数回でリサイクルの輪がとぎれてしまうため、持続的な環境負荷削減のためには、水平リサイクル「ボトルtoボトル」の割合を高めることが重要です。
※4 「PET ボトルリサイクル推進協議会 年次報告書 2024 年度版」より
明治が「ボトルtoボトル」水平リサイクルの連携を4月1日よりスタート!
明治と明治ホールディングスは、石油由来原料プラスチックの新規使用量の削減を目指し、サントリーグループ、自治体などと、使用済みペットボトルを回収し新たなペットボトルに生まれ変わらせる、「ボトルtoボトル」水平リサイクルに関わる連携を、2025年4月1日より開始します。
連携に先立って、サントリーグループとともに、1月27日に埼玉県の蕨市、戸田市、蕨戸田衛生センター組合と、次いで2月25日には、愛知県の稲沢市と、協定を締結しました。
協定により、蕨戸田衛生センター組合、稲沢市へ集められた使用済みペットボトルが、明治とサントリーグループのペットボトル容器として再生・使用されることになります。
-
蕨市、戸田市、蕨戸田衛生センター組合、サントリーグループとの協定締結式の様子 -
稲沢市、サントリーグループとの協定締結式の様子
蕨市と戸田市から排出される一般廃棄物を処理する蕨戸田衛生センター組合は、元来の安定的な廃棄物の処理に加え、6つの運営方針(①ダイオキシン削減対策、②焼却量の減量化、③リサイクルの促進、④リサイクルの啓発、⑤環境保護の体制づくり、⑥開かれた運営)を定め、循環型社会の構築に資する施設となるよう取り組んでいます。
また稲沢市は、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目標とする「稲沢市ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、取り組みを推進しています。
協定は「産官民が三位一体となって、リサイクル適性が高いペットボトルの水平リサイクルの割合を増やし、循環型社会の実現に貢献する」という思いが一致し、締結に至ったとのことです。
明治はこれまで、一部の工場製造品をリサイクルPET樹脂を使用したペットボトルにするなど環境負荷削減に努めてきましたが、「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みは初となります。今後も石油由来原料プラスチックの新規使用量の削減に、より貢献していくと発表しています。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
他のニュースを見る

OTHER NEWS