お米からできた「おこめ名刺」亀田製菓の遊び心あふれるアップサイクル!
亀田製菓株式会社は、2023年に策定した新たなビジョン“Rice Innovation Company”の実現に向け、お米がもつあらゆる可能性の探求を行なっています。
その一環として、食べられなくなったお米を紙に変身させた「おこめ名刺」を5月下旬より導入しました。お米由来の薬品で塗装された名刺は、鮮やかな発色と微かなキラメキのある仕上がりとなっているそうです。
フードロス削減への取り組み
亀田製菓では、環境への負荷を低減する循環型社会の実現のため、米菓の製造工程で発生するフードロスを削減する取り組みを進めるとともに、発生した米菓くずを家畜や魚の飼料としてリサイクルするエコフィールド活動やフードバンクへの商品の寄贈を行なっています。
今回、亀田製菓は新たに「Re Kameda」プロジェクトを立ち上げ、米菓の製造過程で発生する副産物を新しい価値のある商品へと生みかえるアップサイクルの取り組みをスタートするそう。
第1弾として導入された名刺は、廃棄されるお米で作られた紙素材を利用しています。原料にただお米を混ぜるのではなく、お米の力を引き出し機能性を持たせることで、科学薬品の代替原料として活用し、環境負担低減とCO2削減を実現しているのだとか。
お米を使った、お米の形の名刺
アップサイクルのプロジェクトである「Re Kameda」の第1弾として、2024年5月下旬よりお米の形をした「おこめ名刺」を導入し、全従業員に配布したそうです。
この名刺は「kome-kami 浮世絵ホワイト」という用紙をベースに、亀田製菓の工場で回収した米菓の製造工程で発生する副産物をアップサイクルした紙が使用されています。製紙に必要な化学薬品の代わりとして米菓の副産物を再利用することで、CO2排出量を削減できるのだとか。
また、この名刺の裏側には「Rice Innovation Company」を目指す亀田製菓グループのスローガンである「NICE! RICE!」のロゴが記載されています。
従業員ひとりひとりがアンバサダーとして、新しい出会いの場でもお米の魅力や可能性を広げたいとのことです。
江戸時代からの伝統を受け継いだ技術
おこめ名刺のベースとなっているのは「kome-kami 浮世絵ホワイト」というフードロスペーパーです。
江戸時代の浮世絵には発色をよくするためにお米が使われることもあったそうです。
「kome-kami 浮世絵ホワイト」はこの伝統を受け継ぎ、現代の印刷物や加工に合った形で再発明されました。
紙の表面にはお米を使った塗工液「コメグロス」が施されていますが、通常の塗工液をコメグロスに代替することにより、CO2を約104kg削減したそうです。これは、杉の木約12本分が1年に吸収する量なのだそう。
「kome-kami浮世絵ホワイト」を開発した株式会社ペーパル
株式会社ペーパルは、1890年(明治23年)に奈良で創業して以来、133年に渡り紙の販売を通じて紙文化を支えています。2008年にFSC®/COCを取得して以来、「紙」という循環可能な素材を社会に提供し、脱プラスチックを視野に入れた素材の啓発活動を行うことで、SDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsの取り組みをさらに拡大させるため、2020年4月より、フードロス問題の解決を目指すための素材「フードロスペーパー」の開発を行うプロジェクトを行っており、これまで「kome-kami」や「クラフトビールペーパー」、「momi-kami コートボール紙」、「vegi-kami にんじん」などを開発しました。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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