
廃棄されるパイナップルの葉から生まれた、高性能なカーテンが発売!
インテリア関連カーテン製造メーカーである株式会社カズマは5月20日、パイナップル葉繊維のテキスタイルを採用した新素材カーテン「KICCA(黄果/キッカ)」を発売しました。
持続可能な生産プロセスで製造
KICCAは、自然素材100%のカーテンと布雑貨を取り扱う「KURASIKU(クラシク)」ブランドから発売された新商品です。年間約1億トン以上が廃棄されるパイナップルの葉から生まれた、革新的で環境にやさしいことが特徴なのだとか。
再生可能で生分解性に優れた天然繊維「パイナップル葉繊維(PALF)」を使用しています。持続可能な未来をインテリアから支えているのだそうです。
商品概要
商品名 :KICCA(キッカ)
発売日 :2025年5月20日(火)
サイズ :オーダーではなく既製7サイズでの展開 巾150cm×丈120cm・140cm・160cm・180cm・200cm・220cm・240cm(※つなげるパーツの結び方を調整することで丈調整する商品のため、あらゆるサイズの窓に対応可能な商品です)
付属品(パーツ) :革紐8本
オプションパーツ:針葉樹紐8本分/S字フック8個/リング8個
価格 :15,840円(税込)~ (本体生地+付属品)
素材 :植物繊維(パイナップル繊維)50%、綿50%
販売場所 :Makuakeより( https://www.makuake.com/project/kicca/ )
販売期間 :2025年5月20日(火)~8月8日(金)
パイナップルの葉を活用した繊維は、あまり流通していない
リネンや和紙など希少な天然素材の開発に取り組んできた同社は、環境先進国ドイツで「再生パイナップル葉繊維」をバングラディッシュで生産しているドイツの企業「Re-Root Tex Solution」と出会ったのだそう。
パイナップル収穫時に大量に廃棄される葉(年間約1億トン)を活用したこの繊維は、近年パイナップルレザーとして革に加工されて注目されていますが、短繊維のため織物への利用は困難で、ほとんど世界に流通していないのだとか。
この素材をテキスタイルとして織れるパートナーを探しているという話を聞き、同社が「Re-Root Tex Solution」とタッグを組んで挑戦することを決意しました。これがKICCA開発の始まりなのだそう。
Re-Root Tex Solution社について
農業廃棄物を資源化する革新的な技術を持ち、生産拠点はバングラデシュのECO FRESH AGRO農場で、農村部の活性化と女性の雇用創出にも貢献しています。著名なファッションブランドにも繊維を提供している企業です。
SDGsの複数の目標達成に貢献
同商品は環境に配慮された素材で作られているだけでなく、女性に雇用の機会を提供するなど複数のSDGsに関する持続可能な開発目標に関与しています。
➀環境への負荷を最小限に
再生パイナップル葉繊維は、化学薬品や漂白剤を一切使用せず、追加の水資源もほぼ不要な画期的な素材です。繊維洗浄に使われる水はわずか15リットルで済み、葉を焼却した際に発生するCO₂やCH₄の排出も大幅に抑えられます。これにより、地球環境に優しいインテリアを実現します。
②和紙やポリエステルに負けない高機能性
消臭性99%、UVカット92%、抗菌性、吸収湿性など、KICCAのカーテンは高機能を備えています。いずれも高機能な天然素材として知られる和紙と同等、もしくはそれを超えるレベルです。柔らかな肌触りと通気性に優れ、快適に使用できるインテリアとして理想的です。
③高い強度とリサイクル性
パイナップル葉繊維(PALF)は、天然繊維の中でもトップクラスの強度を持ち、繰り返しの使用やリサイクルにも耐える優れた素材です。柔らかさと丈夫さを両立し、自然な風合いがインテリアに心地よさと上質さをもたらします。
④女性の雇用と地域活性
PALFの生産により、「Re-Root Tex Solution」の工場だけでもバングラディッシュの農村部で100人以上の女性に雇用の機会を提供しています。都市部への移住をせずとも、安心で平等な労働環境を確保でき、家族や地域社会の中で女性が尊重され、活躍するきっかけを創出しています。
⑤資源循環型の生産工程
廃棄されるパイナップルの葉を原料として繊維化し、家畜の飼料や堆肥として副産物も無駄なく活用。生産から輸送までの各工程を効率化し、カーボンフットプリントの削減を実現する、持続可能性を追求した商品です。
⑥廃棄生地ゼロにこだわったデザインと製造スキーム
廃棄生地ゼロを目指し、KURASIKUのカーテンにはプラスチックフックがなく、生地上部に空いた8つのホールに布紐を通して掛けるスタイル(特許取得済)です。使用生地を最小限に抑えるためにヒダやタッセルもなく廃棄生地が出ない製造方法で生産されています。(当社のオーダーカーテンの製造ラインでは毎日450kg、年間162トンもの生地が廃棄されています。そのためKURASIKUはオーダーではなく既製サイズに限定して生産しています)
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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