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普段使っている洗剤がボルネオ島の生態系を守ることにつながる!「ボルネオ保全活動」とは? – いますぐできる身近なSDGs|リンクウィズSDGs

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普段使っている洗剤がボルネオ島の生態系を守ることにつながる!「ボルネオ保全活動」とは?

普段使っている洗剤がボルネオ島の生態系を守ることにつながる!「ボルネオ保全活動」とは?

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6月は環境月間!今回は東南アジアのボルネオ島で起こっている環境問題と、この問題に対して取り組まれている「ボルネオ保全活動」についてご紹介します。

 

実は普段使っている洗剤などをボルネオ保全活動の対象商品に変えるだけで、この活動に参加できるんです。そこで、実際に対象商品の売上げの1%でボルネオの環境保全に取り組んでいるサラヤ株式会社に話を伺いました。

世界有数の多様な生物がすむボルネオ島に環境問題が

ボルネオ島は日本の2倍の面積を誇る非常に大きな島です。その広大な敷地には、分かっているだけでも288種以上の陸上哺乳類・688種の鳥類・15,000種以上の植物など、地球上でも稀なほどの多様な生物が生息しています。

 

中でもボルネオゾウはボルネオの北部~東部に1,500~2,000頭ほどいると推定されています。
しかし1980年代から急速に進んだアブラヤシ農場の開発によって熱帯雨林が激減し、ボルネオゾウの生息域は大幅に狭められてしまいました。
アブラヤシは世界中で主に食用油として利用され、その他にも洗剤・化粧品まで幅広い製品に使用されている「パーム油」の原料であり、この開発が環境破壊をもたらしたのです。

 

一方で、日本の洗剤メーカーであるサラヤ株式会社では、日本の高度成長期に起きた石油系合成洗剤による環境問題を解決するため、植物性の原料を使用した「ヤシノミ洗剤」を開発。日本初の洗剤用詰替えパックを発売するなど様々な取り組みから、エコロジー洗剤の代名詞とされてきました。そんなサラヤはある時、テレビ番組でとある事実を知ります。

 

ヤシノミ洗剤の原料生産地のボルネオ島の熱帯雨林で暮らしていたゾウが伐採により畑になった場所へ入り込み、人間とトラブルを起こしている。

 

いつもの通り道だった森が急に伐採され、畑になってしまった場所でゾウが木の新芽を食べるなど畑を荒らしてしまっていたのです。ゾウに悪意はありませんが、人間からすると畑を荒らす害獣という認識になってしまいます。「環境に優しい洗剤を作っている原料生産地で環境の問題が起きている」……

こうした事実を受け、サラヤは問題解決のためのアクションを起こすことになりました。

 

住みかを追われた野生動物たちを保護する

ボルネオの問題は主に食用油の問題です。世界の85%は食用。15%は工業用。その中で世界でも日本でも洗剤メーカーの中では大きな企業ではないサラヤの使用量はごくわずかです。しかしアブラヤシ農園の拡大によって、生息地を追われてしまい傷ついたゾウやオランウータンを救出・治療して森に返す取り組みを行なっています。具体的な救出内容は、罠が絡まって足や鼻を締め付けられ痛みに苦しむゾウを捕らえ縄を取り除くなどの処置を行なったり、分断された森に隔離され餓死寸前のオランウータンの母子を捕獲し、保護林に放つなどです。

 

また2013年には、保護したのち自然に戻れなくなってしまったゾウを収容する「ボルネオ・エレファント サンクチュアリ」という施設も作られました。現在は5頭のゾウ(うち1頭が子ゾウ)が暮らしています。

 

ボルネオ・エレファント サンクチュアリ

森と森をつなぐことで、生物多様性が守られる

ボルネオでは、もともと動物たちの住みかだった熱帯雨林を人間が農地にすることで、広大だった森が細かく分断され、川岸にわずかに残るのみになっています。

 

そこで、ボルネオ・サバ州のキナバタンガン川沿いにある農園を所有者から買い取ることで、分断されてしまった森をつなぎ、生物たちが移動できるようにすることで生息域を確保し、生物多様性を保全する「緑の回廊プロジェクト」という取り組みが始まりました。

 

ボルネオは世界でも稀な生物多様性を誇っていましたが、急激に進んだ大規模な開発によって広大な熱帯雨林がアブラヤシ農場になってしまいました。1970年代前半から2010年までの約40年で、サバ州では北海道とほぼ同じ広さの熱帯雨林が消失してしまったといいます。特にオランウータンは基本的に地面を歩かず木の上で暮らしているため、森が分断されるとその分断された森の中でしか生活できなくなってしまいます。そのため、分断されている森をつないでいくのは優先事項です。

 

サラヤが森をつなぐために買い取った土地は、「サラヤの森」と名付けられています。サラヤの森は現在は12号地まで広がっており、その総面積は約36ヘクタール。東京ドーム約7~8個分に相当します。

 

持続可能なアブラヤシ生産と、野生生物の共存のために

パーム油産業を持続可能なものにするために、2004年に国際会議の場である円卓会議(通称RSPO)が発足され、パーム油の生産者や、パーム油を使って製品を作る企業・製品を販売する小売業者など様々な立場の関係者がテーブルを囲い話し合い、環境と人権に配慮して生産されるルール作りが進んでいます。

 

ただパーム油を生産してる農家の約40%は小作農。RSPOの認証を取得するにはお金や時間がかかるため、ある程度の規模の農園でないと厳しい状況です。そのため、小作農もRSPO認証を取得しなければ普及が広がらず、問題改善につながりません。

 

そこでサラヤは小作農を集めて集団を形成し、認証を取ることを進めている団体の活動も支援しています。認証を取得した企業は、商品にRSPOの認証マークが使用できます。サラヤでは家庭用商品でパーム油を使用する製品のすべてにRSPO認証マークを取得しています。

 

さらに、サラヤのRSPOマークが付いた商品を買うと、売上の1%が環境NGOである「ボルネオ保全トラスト」を通じて、ボルネオの保全活動に充てられます。失われた熱帯雨林だった土地を買い戻し生物多様性を守る緑の回廊をはじめ、ボルネオ島の生物を未来へつなぐための活動に使われるのです。

 

多様な生物が暮らす熱帯雨林を守りながら、持続可能なアブラヤシ生産を維持するために、RSPOのロゴマークがついた製品を選ぶのはいかがでしょうか。

 

RSPO認証について:RSPO認証 | 環境への取り組み | サステナビリティ | サラヤ株式会社・東京サラヤ株式会社 (saraya.com)

 

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■情報提供元:サラヤ株式会社

https://www.saraya.com/

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