9月1日は「防災の日」!防災とSDGsの深い関係
9月1日は「防災の日」です。
また、9月1日から1週間は「防災週間」とされ、この期間には各地でさまざまな防災関連の行事が行われます。
実はこの「防災」もSDGsに関連があることをご存知でしょうか?
今回は、防災とSDGsがどのように関わっているのかをご紹介したいと思います。
災害大国といわれる日本
地球温暖化による気候変動により、世界中で気温上昇や豪雨、洪水、台風、干ばつ、土砂災害などの大きな災害が起こっています。
中でも日本は海外に比べて、台風、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などによる災害が発生しやすい国です。
内閣府の「平成26年版防災白書」によると、世界の災害における被害額の17.5%を日本が占めており(※1)、持続可能な社会というSDGsの観点からも防災について考えることは必要不可欠と言えます。
※1 内閣府ホームページ「平成26年版 防災白書|附属資料1 世界の災害に比較する日本の災害被害」
災害と関係が深いSDGsの目標
では、SDGsでは具体的にどの項目が災害と関連するのでしょうか。
ここでは、いくつかある中でも特に結びつきが強い2つを紹介します。
■目標11:住み続けられるまちづくりを
SDGsの目標11は、誰もが安全に暮らしていけるレジリエントな都市を実現するという目標です。
ここで言う「レジリエント(強靭)」とは、強くて壊れないものではなく、災害などが起こった際にいち早く元の状態に回復できる力のことです。
目標11は10個のターゲットから構成されていますがその中でも以下の2つが特に災害に関連する項目になっています。
目標11のターゲット
11.5
2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。
11.b
2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靱さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。
引用元 外務省「JAPAN SDGs Action Platform『SDGグローバル指標 11:住み続けられるまちづくりを』」
11.bで触れられている「仙台防災枠組 2015-2030」とは、2015年に宮城県仙台市で開催された第3回国連防災世界会議の成果文書です。
具体的には、2030年までに国際社会で協力して防災に取り組んでいくための枠組で、「基本となる考え方」、「優先行動」、「具体的な目標」などについて触れられています(※2)。
■目標13:気候変動に具体的な対策を
SDGsの目標13は5個のターゲットから構成されていますが、特に防災と結びつきが強い項目が並びます。
さまざまな自然災害は気候変動が要因になっているため、災害を発生させないためには気候変動への取り組みを行うことが必要になります。
同時に、災害が起こった際にすぐに対応し、元の状態に回復していく力を備えることも大切です。
※2 防災環境都市・仙台「市民のための仙台防災枠組2015-2030」
持続可能な未来のために災害対策を
最近では異常気象による災害のニュースを耳にすることも多く、一人ひとりの防災への意識や普段からの備えがより重要になってきています。
参考までに、首相官邸のホームページには、災害に対する知識として以下のような情報がまとめられています。
災害ごとに「どのようなことが起きるのか」「その時どう対応したら良いのか」「備えはきちんと出来ているか」という視点で詳しい情報が掲載されています。
災害に備え、「食料・飲料などの備蓄」や「非常用持ち出しバッグのチェックリスト」など、家庭で取り組むべき主な対策が紹介されています。
他にも、お住まいの各都道府県や市区町村で「防災ハンドブック」を配布していたり、ホームページで紹介していたりするところも多数あります。
「防災の日」に、まずは身の回りから災害への備えをはじめてみませんか?
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