セブン-イレブン、ローソン、ファミマ……フードロス対策、コンビニでは何をしてる?お得に貢献できることは?
日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品=フードロス(食品ロス)が年間約523万トン発生しています(※1)。
これは1日あたり約1.4万トン、おにぎり1億個分に相当するのです。
コンビニでもたくさんのフードロスが発生しており、各社がその対策を発表しています。
今回はコンビニ各社のフードロス対策と、私たちがお得に貢献できるサービスについてまとめました。
※1 消費者庁「令和3(2021)年度食品ロス量推計値の公表について」
セブン-イレブンのエシカルプロジェクト
セブン-イレブンではフードロス削減のため「エシカルプロジェクト」を推進しています。
このプロジェクトでは消費期限が近い商品にシールが貼られ、この商品を電子マネーnanaco(ナナコ)で買うと、セブン-イレブン店頭価格(税抜)に対して、5%分のnanacoポイントが付与されるものです。
消費期限が近い商品にシールがついています!
このプロジェクトの対象商品は、おにぎり・寿司、お弁当、サンドイッチ・ロールパン、麺類、サラダ、スイーツ、パンなどです。
nanacoを持っている人ならお得に買うことができて、しかもフードロスを減らすことに貢献できます。
ローソンの廃棄物削減
ローソンでは、以下の3つの方法を組み合わせてフードロスに取り組んでいます。
①製造工程での食品ロスの発生を減らし、店舗での値引き販売による売り切りの促進を行う「発生抑制(リデュース)」
②配送センターから納品期限の切れた商品をNPO団体等へ寄贈する「再利用(リユース)」
③売れ残り食品の飼料化・肥料化を行う「再生利用(リサイクル)」
特に私たち生活者にとっては①が密接に関わってきます。
ローソンではお弁当やおにぎり、調理パンなどの商品の発注に「セミオート(半自動)発注システム」を導入しています。
お店ごとに、売上動向や客層の情報、天気などのさまざまな情報を分析して「最適な品揃え」と「商品別の発注数」を自動的に推奨するシステムです。
その上で、お店の発注担当者が地域行事などを考慮して品揃えと発注数を検討することで、さらに発注精度を向上させています。
また、消費期限の近い食品には値引きシールを貼り、値引き販売を実施しています。
店舗での売れ残り商品を削減する取り組みの一環として、POSレジの値引きキーと消耗品登録している値引きシールを活用した値引き販売を推奨しています。消費期限の短い中食商品や店内調理のファストフード、まちかど厨房の商品などで値引き販売を実施しています。
ファミリーマートの食品ロスの削減
ファミリーマートも食品廃棄物の飼料・肥料へのリサイクルをはじめ、商品の包装を工夫することで消費期限の延長などを実施。無駄な廃棄を減らす取り組みを行っています。
また、消費期限の迫ったおにぎりやお弁当などは以下のようにバーコードシールが貼られているので、この商品を買えば割引してもらいながらフードロスへの貢献ができます。
消費期限の迫ったおむすびや弁当などの中食商品の値下システムに、2021年7月1日からバーコードシールを導入し、店舗スタッフの作業を簡素化するとともに、食品ロスの削減につなげています。
各社の工夫とみんなの協力がフードロスの削減へ
以上のように製造から各店舗、そして廃棄される食品の再利用に至るまで、各社さまざまなフードロス削減のための努力が進められています。
しかしそれも、私たちコンビニを利用する側の協力なしではうまくいきません。
割引が目当てでも構いませんので、その日食べるものは消費期限が迫っているものを買うことで、フードロスの削減になります。
また、手前に置いてある、消費期限が近いものから積極的に購入する「てまえどり」を実践することでも、減らすことにつながります。
SDGsは、みんなの協力の上で成り立つもの。ぜひ今日からフードロスを意識した商品の買い方をしてみましょう。
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SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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