マークを選んでSDGsを!第2回「FSC®認証」
SDGsと関係が深いマークを紹介する当企画の第2弾は、「FSC®認証」です。
FSC認証の「FSC」とは、「Forest Stewardship Council®=森林管理協議会」のことで、実はSDGsが提唱されるずっと前の1994年には既に設立されていました。
FSC認証のマークは主に紙製品や木材製品に付けられ、責任ある森林管理に貢献するマークとして、日本でも数多くの製品に採用されています。
FSCマークとは?
FSC認証された製品には以下のような「FSCマーク(FSCラベル)」が付けられます。
このラベルは環境や動植物を守り、森林に依存する人々や林業従事者の人権を尊重し、適切に管理された森林の樹木や、適切だと認められたリサイクル資源で作られた紙・木材製品に付けられるものです。
なぜFSC認証が作られたの?
1980年代、紙や木製品の原料として、熱帯地方の森林が大量に伐採されて環境破壊が進み、欧米では熱帯材の不買運動が起きました。
しかし不買運動で木材が売れなくなった業者は、森林を伐採して農地に転用するなど、森林破壊を止めることができませんでした。
また、不買運動では適切に森林管理を行っている生産者の木材も区別されずに不買されてしまうため、良心的な生産者にも影響が出てしまうことが課題でした。
そこで、適切に管理された森林の木材を区別して購入するために作られたのがFSC認証です。
FSC認証の製品は、どうやって作られる?
FSC認証は、森林の管理を認証するFM(Forest Management)認証と、木材の加工・流通過程の管理を認証するCoC(Chain of Custody)認証がつながることで認められるものです。
このようにして、森林から最終製品になるまでの生産、加工、流通に関わるすべての組織が認証を受け、作られているのがFSC認証の製品です。
FSC認証はSDGsの何に貢献するの?
FSC JapanのWebサイトに、具体的にSDGsの何に貢献しているのか、記載がありました。
FSCはその中の14の目標と40項目のターゲット(達成基準)に対して貢献します
貧困問題からパートナーシップまで数多くのSDGsの課題にアプローチできる国際的にも価値の高い認証制度であることが見て取れます。
どんな商品に使われているの?
FSC Japanによると「世界で一番普及している木材認証制度」であり、FSC認証材は日本はもちろんのこと、世界中の100を超えるマーケットに届けられています。
FSCマークは既に日本では10年以上前からあらゆる製品に使われており、例えば商品のパンフレットなどの裏表紙などに入っていることも多いです。他にもカレンダーや名刺など、身の回りのものを見てみると、思った以上に広く使われていることが分かります。
また、適格だと認められたリサイクル資源から作られた商品にも付けられているのも特徴です。
紙製品や木材製品を買う時には、ぜひFSCマークが付いているか確認してみてください。
FSCマークを選べば、SDGsにつながっていくんです。
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