3Rすべてに対応!今こそ「ガラスびん」について見直そう!
昨今、SDGsへの注目が集まるとともに、社会の持続可能性が重視されるようになってきました。
持続可能な社会の実現には、“使い捨て”を脱却することも大切な取り組みの1つです。
そんな中、日本では昔から行われていた「瓶を回収して洗浄し、再使用する文化」を改めて見直す動きも出てきています。
今回は繰り返し使用できる「リターナブルびん」をはじめとする、ガラスびんとSDGsの関係についてご紹介します。
INDEX
リターナブルびんとは?
リターナブルびんは、お店や市町村で空きびんを回収後、洗びん工場できれいに洗浄し、工場で再び中身を詰めて何度も繰り返し使用されているびんのことです。
「リターナブル」とは、再使用するために返却・回収ができることを意味します。
日本では100 年以上も前から、一升びん、牛乳びんなどがリターナブルびんとして使われてきました。
昨年には大塚製薬から「ポカリスエット リターナブル瓶」がイオンやイオンスタイルで販売されるなど、あらためて注目が集まっています。
また、日本のビールびんの多くはリターナブルビールびんで、空びんは再度使用するために返却・回収されており、その回収率は95%以上と非常に高いものとなっています。(※1)
※商品特性等の理由により、再使用されない「ワンウェイビールびん」もあります。
※1 ビール酒造組合「よくある質問 リターナブルビールびん Q&A」
ワンウェイびんとは?
上記のように洗ってくり返し使えるびんを「リターナブルびん」と呼ぶ一方で、再使用されないびんを「ワンウェイびん」といいます。
「ワンウェイ」とは、1回使い切りや使い捨てを意味し、その形状のまま再使用されることはありませんが、ワンウェイびんはリサイクルが可能です。
ワンウェイびんは資源ごみや集団回収または酒屋さんなどの販売店で回収されると、無色、茶、緑などの色別に分類され、洗浄して細かく砕きます。
粉砕したガラスは「カレット」と呼ばれ、これをガラスの原料として再利用します。
カレットは、再びガラスびんになるだけでなく、アスファルトや建築用断熱材(グラスウール)、タイルなど幅広く活用されています。(※2)
※2 一般財団法人環境イノベーション情報機構「わたしたちのごみは? 資料集『びんのリサイクル』」
ガラスびんと3R
3R(スリーアール)は、環境と経済が両立した循環型社会を形成していくための3つの取組の頭文字をとったものです。
3Rは、リデュース、リユース、リサイクルの3つですが、実はガラスびんは3R全てに対応しています。
まず、「リユース」は洗って繰り返し使うリターナブルびん、「リサイクル」は細かく砕いて原料に戻して再利用するワンウェイびんがそれぞれ当てはまります。
さらに、ガラスびんの「リデュース」は、容器としての機能や強さはそのままに、ガラスの厚みを薄くすることで軽量化を図ることです。
そうすることで使用する原料を減らして資源を節約できる他、軽量化にともなって輸送効率も向上するなど、環境負荷を軽減しています。(※3)
このようにいつも身近にある空きびんを大切な資源として活かすためには、分別回収など基本的なルールやマナーを守ることが大切です。
「キャップをとる・中をさっとゆすぐ・空きびん以外のものを混ぜない」ということに気をつけつつ、お住まいの市町村のルールにそって分別回収に協力していきましょう。
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SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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