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衣類回収ボックスがあったら使いますか?あなたの行動ひとつで「SDGsにつながるか、ゴミが増えるか」真逆の結果になるというお話 – いますぐできる身近なSDGs|リンクウィズSDGs

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衣類回収ボックスがあったら使いますか?あなたの行動ひとつで「SDGsにつながるか、ゴミが増えるか」真逆の結果になるというお話

衣類回収ボックスがあったら使いますか?あなたの行動ひとつで「SDGsにつながるか、ゴミが増えるか」真逆の結果になるというお話

Link with SDGs編集部

いまLink with SDGsでは、古着回収(衣類回収)に関するアクセスが急増しています。

無印良品やH&Mなど大手のアパレル店舗で実施されている回収サービスが注目され、それを記事で取り上げたことも大きいですが、アクセスを紐解くと、やはり「古着回収(衣類回収)」そのものにも関心が増えていることが見えてきました。

 

SDGs関連でよく話題に上がる「ファストファッション」ですが、悪いのは「ファストファッションとして販売されている服」ではなく、「ファストファッションを次々に買って『捨ててしまう私たち』」にあるのでは――そんな「気付き」がとても大切です。

行動次第でSDGsにもなるし、ゴミを増やすことにもなる。今回はそんな身近な洋服とSDGsの話です。

ファストファッション問題は「買わない」ことでは解決しない⁉️

ベトナムの縫製工場

ファストファッション問題はアパレルメーカーと消費者だけの問題ではなく、海外の縫製工場との取引や外国政府の政策、ひいては日本の経済情勢も影響する構造的な問題です。

その解決方法については、以前、特集記事で茨城大学の長田先生に語って頂きましたのでそちらをご参照ください。→特集記事「ファストファッションの問題を解決するために、私たちができること

 

この特集記事で、ひとつ語り尽くせていなかったことがあります。

それが「ファストファッション問題は『買わない』ことで解決できるわけではない」ということです。

長田先生の書籍「990円のジーンズがつくられるのはなぜ?―ファストファッションの工場で起こっていること」でも、「不買は幸福をもたらせない」として、この問題についての記述があります。

「わたしたちが今日からバングラデシュでつくられた洋服を一切購入することをやめれば、バングラデシュの縫製工場で働く若い女性たちの労働環境は改善され、女性がたちが幸せになるのか」と長田先生は問題提起をされています。

特集記事でも「私たち人間は、服を着ないわけにはいかないわけで、そうすると、おのずと安価な服を購入するという選択を取らざるをえなくなります」と語っているように、昨今の日本の

家庭は物価高などにより経済状況が厳しくなっており、無理をしてファストファッションを購入の選択肢から外す必要はないのです。

 

そんな問題に対して、SDGsから「何か行動できること」を考えるのであれば、選択肢に上がってくるのが「衣類回収(古着回収)」です。

「まだ着れる服」を捨ててしまえばただのゴミですが、衣類回収(古着回収)に出せば、また新たな人の手に渡って使い続けられます。回収された衣類はそのまま着られることもあれば、新たな製品の素材となって使われることもあります。この循環こそが「サステナブル」で、これからの世の中に必要な「行動の変化」です。

衣類回収ボックスを利用する動機は「環境に貢献できるから」。61%が回答

こうした中で、資源循環サービス「PASSTO(パスト)」を運営する株式会社ECOMMITは、イオンモール佐賀大和店の衣類回収ボックス利用ユーザーに調査を行いました。

この調査の中で衣類回収ボックスの利用動機として最も多かったのが「環境に貢献できると思ったから」で61%。

また3番目の動機としては「ポイントがもらえるから」で39%。

このあたりはLink with SDGsのアクセス動向ともリンクしており、ただ「環境に良い」だけでは行動に移さない人も、「ポイントがもらえる」など実生活へのメリットがあると行動に移しやすい状況が見受けられます。

ECOMMIT「サステナビリティ消費の動向調査」(2023年12月28日~2024年1月14日調査)

一方で利用頻度別に利用動機を聞いたのが以下のグラフです。

利用頻度が上がるほど利用動機に「ポイントがもらえるから」と答える人は増え、継続利用には「ポイント獲得」という動機が重要であるという仮説が立てられます。

ECOMMIT「サステナビリティ消費の動向調査」(2023年12月28日~2024年1月14日調査)

回収ボックスを利用する人は、リユースや資源回収を積極的に活用!

同調査でさらに興味深いのは、環境省の調査「ファッションと環境」と、回収ボックスを利用する人で比較を行っていることです。

ECOMMIT「サステナビリティ消費の動向調査」(2023年12月28日~2024年1月14日調査)

左のグラフが環境省の調査で、衣服を手放す際になんと68%もの人が「廃棄」してしまっています。

一方で回収ボックスを利用する人は、「廃棄」する人はわずか25%。75%の人がリユースや資源回収を活用しているという結果に。

回収ボックスのユーザーなので、当然資源回収への意識が高い人に対する調査となり、当然と思われるかもしれません。ただし前述のように「ポイントがもらえるから」と回収ボックスを利用している人も多く含まれており、その結果としてリユースや資源回収の「行動」へとつながっているとも言えます。

 

世の中には様々な「資源回収サービス」がありますが、「ポイントの付与」はこういった「行動」の呼び水であり、成功のカギを握っていると言えそうです。

関連記事:

●【2024年】無印良品、H&M、THE NORTH FACE…古着回収でお得にリサイクルに貢献できるアパレルショップ

●リサイクルでポイントを貯めよう!ポイントが貯まるリサイクル回収【2024年】

ポイントは「ミニマムな暮らし⁉️」回収ボックス利用者に見る購買行動

一方で、服の「購入枚数」「手放す服」「着用されない服」に着目した以下の調査結果も。

ECOMMIT「サステナビリティ消費の動向調査」(2023年12月28日~2024年1月14日調査)

回収ボックスを利用している人は「購入する数は少なく(平均の半分近く)」、「より多く手放していて(リユースや回収などに出していて)」、「タンスに眠っている着ない服はとても少ない(平均の1/4以下)」となっています。

こうして比べてみると、いかに平均的な日本人が毎年多くの服を買い、ムダにタンスに眠らせてしまっているかが見えてきます。

回収ボックス利用者は、必要以上の物は買わず、積極的にリユースに出し、タンスに貯め込まないミニマムな暮らしをしているようです。

回収ボックスの利用で意識が変わる⁉️ぜひ自分でも一度使ってみよう!

最後に、こちらもSDGsとしてはとても気になる調査結果です。

ECOMMIT「サステナビリティ消費の動向調査」(2023年12月28日~2024年1月14日調査)

こちらは「回収ボックスの利用がきっかけで意識が変わる」ことが見受けられる結果となりました。

上位3位は全てサステナブルな考え方に寄ったもの。

「行動することでも、意識が高まる」このことは、サステナブルなサービスを提供する会社にとっても、生活者にとっても、重要なヒントがあると感じました。

「まずは行動しましょう!そうすれば、自然とサステナブルな意識は芽生えてくるんです」このことを自信をもって呼びかけることができるからです。

衣類回収(古着回収)ボックスを利用できるお店

●今回、調査を行ったECOMMIT社が運営する「PASSTO(パスト)」でも回収サービスを行っています(設置場所は地図参照)。

衣類だけでなく雑貨、ホビー用品などさまざまな品目を回収してリユース・リサイクルを行っています。

回収品は全国7ヶ所で選別され、世界中の100以上の再流通先を通じて資源の循環を行っています(詳しくはこちら)。

 

 

その他、以下の記事ではLink with SDGsが情報を集め、まとめています(随時更新中)。

●【2024年】無印良品、H&M、THE NORTH FACE…古着回収でお得にリサイクルに貢献できるアパレルショップ

●リサイクルでポイントを貯めよう!ポイントが貯まるリサイクル回収【2024年】

 

「捨ててしまえばただのゴミ。回収に出せばSDGsにつながる」そう考えて、ぜひ服を捨てる前に、一度、回収サービスを使ってみてください。

 

《サステナビリティ消費の動向調査》調査概要

調査期間:2023年12月28日~2024年01月14日

実施対象者:資源循環サービス「PASSTO(パスト)」が展開するイオンモール佐賀大和店設置の衣類回収ボックス利用者・さすてなポイント登録者

実施方法:インターネットを利用した(LINEチャットから投稿)アンケート調査

回答者属性:

・男性:11%、女性:88%、回答したくない:1%

・年代割合

男性 20代:0%、30代:3%、40代:3%、50代:1%、60代:4%、70代以上:0%

女性 20代:5%、30代:8%、40代:27%、50代:31%、60代:16%、70代以上:3%

回答件数:155件

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■「サステナビリティ消費の動向調査」情報参照元:株式会社ECOMMIT

https://www.ecommit.jp/news/k6gul9agudyz/

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