最近よく聞く「アップサイクル」や「3R」とは?
近年「SDGs」が注目されるようになり、いろいろな関連用語を知る機会が多くなりました。
環境配慮や廃棄物対策に関するキーワードとしてよく耳にしてきた「リサイクル」という言葉がありますが、最近では「アップサイクル」や「3R」という言葉もさまざまな場所で使われています。
とはいえ、いまいち用語の意味や違いがわからないという方も多いのでは。
今回はSDGsに関する用語としてよく使われるものの中から「アップサイクル」と「3R」に注目してご紹介します。
アップサイクルとリサイクルの違い
まず、「リサイクル」とは不要になったものを回収して再生し、原材料として再利用することです。
例えば、ペットボトルをリサイクルする場合、回収したペットボトルはフレークという破片やペレットという粒にしたあと、再びペットボトルを作ったり、服や文具に再利用されたりしています。
一方、「アップサイクル」は不要になったものを素材にしてデザインなどの力で新たな商品に生まれ変わらせ、ものの価値を高めて販売することです。
例えば、年間3~6万トン廃棄されると言われるおからを生地に練り込んだクッキーや、コーヒー豆の入っていた麻袋を使用したパンツなどさまざまなアップサイクル商品が生まれています。
「使うだけでSDGs!アップサイクル最新商品」の記事でも紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
このように、「リサイクル」は一度原料に戻して他の製品を作るという流れですが、「アップサイクル」は素材をできる限りそのまま使うことがポイントです。
「アップサイクル」は元の素材を活かすため、「リサイクル」のように再生時のエネルギーやコストがかからないというメリットがあります。
3つのR「3R」とは
「リサイクル」と関連してよく聞くようになった言葉に「3R」というものがあります。
3Rとは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の頭文字を取った3つのアクションの総称です。
また、持続可能な未来のためには、この3つの考え方でアクションを起こしていく必要があると言われています。
具体的にどんな内容なのか見てみましょう。
◆Reduce(リデュース)
ものをつくる時に使う資源の量や廃棄物の発生を減らすことで、廃棄するもの自体を減らすアクションです。
具体的には、
・ごみになるものを買わない。
・長く使える製品を買い、手入れや修理をしながら長く大切に使う。
・詰め替え容器に入った製品や簡易包装の製品を選ぶ。
などがあります。
◆Reuse(リユース)
使用した製品やその部品などを廃棄せずに繰り返し使うことで、廃棄するものを減らすアクションです。
具体的には、
・フリーマーケットなどを通じて不用品を再活用する
・リターナブル容器(回収後、洗浄・殺菌して繰り返し利用する容器)に入った製品を選ぶ。
・リターナブル容器は、使い終わったらリユース回収に出す。
などがあります。
◆Recycle(リサイクル)
先ほども触れたようにごみなどの廃棄物や不用品を、原材料やエネルギー源として有効に利用するアクションです。
具体的には、
・缶、牛乳パック、ペットボトルなどを資源として分別する。
・資源ごみの効率的な分別回収を広める。
・リサイクル製品を積極的に利用する。
などがあります。
※参考:環境省「エコジン」
3Rの進化版「5R」とは
先ほどご紹介した「3R」に関連して、最近では、3Rに「Refuse(リフューズ・不要なものを断る、もらわない)」、「Repair(リペア・修理して使う)」を加えた5Rというキーワードも出てきています。
まだあまり馴染みがない言葉かもしれませんが、キーワードとして知っておくとごみを減らす行動へのきっかけになるかもしれません。
今回はいくつかのSDGsに関連する用語をご紹介してきましたが、大切なのは一人ひとりの心がけです。
まずはひとつの「R」から生活に取り入れて実践してみませんか。
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