意外と知らないことだらけ!?身近なペットボトルのリサイクル
私たちの生活に身近なペットボトル。
どこでも手に入れやすく、持ち歩けるペットボトル飲料はとても便利ですが、一方でプラスチックごみ問題に繋がっているのも事実です。
今回は、身近でありながら意外と詳しく知らない「ペットボトルのリサイクル」についてご紹介します。
ペットボトルのリサイクルの種類とは?
ペットボトルのリサイクルの種類は大きく分けて二つあります。
ひとつは、ペットボトルからペットボトルを作る「ボトルtoボトル」と呼ばれる「水平リサイクル」。
もうひとつは、回収したペットボトルを細かく砕いた再生フレークを原料にして、ペットボトルとは異なる製品をつくる「カスケードリサイクル」です。
一度カスケードリサイクルされると再びペットボトルにすることはできないため、「ボトル toボトル」の比率を上げることが課題のひとつになっています。
国内でのリサイクル率とボトルtoボトル比率
日本国内での使用済みペットボトルのリサイクル率は86.9%と言われており、約40%の欧州や20%弱の米国と比べ、非常に高い水準にあります。
一方で、前述のように「カスケードリサイクル」される割合が高く、リサイクル率が85%を超えた2019年度時点でもボトルtoボトル比率は12.5%となっていました。
そんな中、2021年には全国清涼飲料連合会が「2030年ボトルtoボトル比率50%宣言」を発表し、2022年度時点でボトルtoボトル比率は29%と年々着実に増加傾向にあります。(※1)
※1 PETボトルリサイクル推進協議会「PETボトルリサイクル年次報告書2023」
ボトルtoボトルを拡大するために
「ボトルtoボトル」の比率を上げるためには、私たちの日々の行動が大切です。
例えば、ペットボトルの回収は自治体やスーパー・コンビニなどからの資源回収が9割以上を占めていますが、可燃ごみや不燃ごみに混入されてごみとして処理されているものもあります。
また、自動販売機の横に設置されているリサイクルボックスへの異物混入も問題のひとつです。
置場所によっては、弁当の空き容器やタバコの吸い殻、ティッシュなどのごみが混入され、容量の3~4割を占めている現状があります。
ペットボトルがリサイクルボックスからあふれ出たり、自販機の周囲などに放置されたりすると、街や自然を汚すことになってしまいます。
さらに、タバコなどの食品ではないものが混入すると、ペットボトルが汚れて、リサイクルしにくくなるなどの影響があるのです。(※2)
ペットボトルはごみではなく「資源」です。
飲み終わったペットボトルは
①キャップとラベルをはずす ②中をすすぐ ③つぶす
という手順で、状態の良い綺麗なボトルを回収できるように意識していきたいですね。
※2 環境省「プラスチック・スマート『ペットボトルに発見!プラスマアクション』」
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