省資源化、ジェンダーレス、ヴィーガン認証――サステナブル時代に求められるコスメとは?
Link with SDGsではエシカルなコスメに関する記事のアクセス数は多く、特に女性からの注目度が高まっていることが伺えます。
しかし時代は「女性向けのコスメ」ではなく、「ジェンダーレスコスメ」に向かっているのかもしれない……そんな予兆が感じられるような商品が発売されました。
それがジェンダーレスコスメブランド「HAVEKU(ハヴク)」です。
男女関係なくジェンダーレスに使えて、過剰なパッケージを省き、さらには売り上げの一部を「One Tree Planted」へ寄付し、世界中の植樹活動に役立てられる――サステナブル時代に求められる様々な要件を満たしたブランドが2023年10月に誕生しました。
使うことでSDGsにつながる、SDGsへの一歩となるコスメのご紹介です。
発売にあたって化粧品×サステナブル意識の調査を実施
「HAVEKU(ハヴク)」の発売にあたっては、XYZ世代600名を対象にエシカル・サステナブル・オーガニックなどに関する調査を実施されています。
コスメに対する意識は既に変わりつつあり、その意識が反映されている興味深い結果となっています。
「過剰なデザインや包装は要らない」という回答は如実に現れています。
これは昨今のコスメの省資源化の流れ、Link with SDGsの使用済みコスメ容器回収の記事へのアクセス数が多いことからも納得の結果となりました。
また調査対象がコスメや歯磨き粉のため「肌への負荷」や「歯と歯茎の負担」が上位にくるのは当然かもしれませんが、中でも「男女別のしばり」についてはZ世代の回答が多く、「ジェンダーレス」なコスメを求めていることが分かります。
さらに「動物性原料の使用」についても3割ほどの人が不要と答えていることも興味深い回答です。
EUでは、化粧品成分に関する動物実験が禁止されています(EU化粧品指令/化粧品規則1223/2009)。
そして、動物由来の商品の消費や使用を避けるトレンドが特に若い世代から巻き起こり、ヴィーガン認証(動物由来成分不使用、動物実験未実施の認証)が生まれました。
ヴィーガン認証まで取得しているコスメはまだ少ないものの、「動物性原料不使用」のコスメは増えており、そのトレンドが数字にも現れています。
では、「エシカル・オーガニック・サステナブル」が化粧品の購入理由になるかどうかを質問したのが上記のアンケートです。
こうして見るとオーガニックに比べてサステナブル、エシカルは少なめに見えますが、20年前からあるオーガニックコスメに比べて、サステナブルやエシカルが謳われるようになったのはせいぜい数年前からのことです。
わずか数年でこれほどの結果が出たことは驚異的とも言えます。
またエシカルが「理由になっている」と答えた人は14.7%、「やや理由になっている」と答えた人は25.0%。合計39.7%となっています。
経済産業省によると、化粧品の国内市場規模は約8,500億円。
これを先ほどの割合に当てはめると、「理由になっている」人の市場規模は1249億5,500万円。
「やや理由になっている」人の市場規模は2125億円。
両方合計すると3374億9000万円が「エシカルを購入理由にする」市場規模と言えるのです。
これは化粧品メーカーにとっては無視できない数字であり、近年エシカルな化粧品が増えている背景には、こうしたマーケティングの結果であることが考えられます。
そんなエシカル志向な人に向けたコスメとは?
こうしたエシカル志向な人に向けて開発されたのが「HAVEKU(ハヴク)」で、「トゥースジェル(歯磨きジェル)」「デリケートケアソープ(枠練り石けん)」「フェイストナー」の3商品がラインナップされています。
・男性も女性も使えるジェンダーレスコスメブランド
・オゾン化オリーブ油の「ヴィーガン認証(VE)」と、遺伝子組み換え生物(GMO)の不使用を第三者機関にて証明する「GMO認証」を取得
・サトウキビ由来の植物性プラスチックを配合した容器により、プラスチックの使用量を削減(トゥースジェル、フェイストナー)
・プラスチックの使用量を削減する紙パウチを採用(デリケートケアソープ)
・売り上げの一部を「One Tree Planted」へ寄付し、世界中の植樹活動に役立てられる
など、エシカル要素たっぷりのコスメブランドです。
一般的にはエシカル化粧品と言っても容器だけ、原料だけ、など商品のごく一部分であることが多いのですが、これだけ様々な観点から取り組んでいることは珍しいと言えます。
「HAVEKU(ハヴク)」を開発したのは、オゾンを活用した素材や機器を製造販売し、サステナブルな社会の実現を目指す株式会社タムラテコ。
独自成分のオゾン化オリーブオイルとは、自社工場でオリーブオイルを医療用酸素から反応させたオゾンガスを特許技術によって含有させたもので、3商品全てに採用されています。国産最高品質のオリーブオイル用いてオゾン化オリーブオイルにし、肌への負荷を低減させています。
開発の想い
「HAVEKU(ハヴク)」の開発を担当されている株式会社タムラテコ オーテックバイオ事業部の西山さんに、ブランド立ち上げの想いについてお話を伺いました。
「これまで化粧品メーカーで、化粧品の企画開発や生産管理のほか、ボトルや外箱の製造、さらには広報業務全般にも携わっていました。業界で働くなかで、私が最も不要だと感じていたのが、華美なボトルや、箔押しやエンボス加工がされた外箱などの過剰な装飾です。これは、化粧品を高く見せるために行われていることで、化粧品の中身と連動している訳ではありません。ブランド構想時点から、通常の化粧品にみられる過剰なパッケージ装飾、フリー成分、肌や歯への負荷などの余計なものを省き、お肌や歯に必要なものだけを取り入れたいという強い想いがありました」。
また、今回発売した商品ラインナップについて「化粧品メーカーのセオリーから考えると、今回発売した3商品のラインナップは、バラバラだし、ありえないものです。ですが、この3商品は毎日の生活で多くの人が使うもの。さまざまなものを最低限まで“省く”なかでたどり着いたのが、この3つでした。なので、この商品は、どのような方でも使っていただけます。現段階では『HAVEKU(ハヴク)』が私たちにできる最良の化粧品。これだけは自信を持って言えます」と西山さんは語っています。
「HAVEKU(ハヴク)」商品ラインナップ
トゥースジェル(80g)¥1,900(税別)
オゾンで磨く新発想の歯磨きジェルです。
研磨剤フリーで、ブラッシングがしやすいジェルタイプ。ポリリン酸ナトリウム配合で、歯の表面の汚れを落として歯を白く(※1)します。
また、歯垢を除去して歯石の沈着を防ぎます。
オゾン化オリーブ油と10種類の和漢エキスが口の中を清潔に保ち、口臭のもとをスッキリと除去します(※1)。
※1 ブラッシングによる効果。
デリケートケアソープ(50g)¥1,900(税別)
肌へのやさしさと洗浄力を追求。きめ細かいクリーミーな泡で、うるおいを守りながら汚れをしっかりと落とす枠練り石けんです。
オゾン化オリーブ油と11種類の和漢エキスが肌の弾力や保湿力を高めて潤いある肌へと導きます。
炭の微粒子が毛穴の黒ずみ(※2)を吸着し、くすみ(※3)のないクリアな素肌へ。
ニオイの気になる皮脂・汗などニオイのもとをしっかり洗浄します。
※2 古い角質・皮脂の汚れ。 ※3 古い角質を含む汚れや乾燥やキメ乱れによるもの。
フェイストナー(120ml)¥2,400(税別)
保湿力・浸透力・エイジングケア成分を最良のバランスで配合したフェイストナー。
べたつかず、さっぱりとしたテクスチャ―で、肌の持続的な潤いをサポートします。
オゾン化オリーブ油と11種類の和漢エキスが肌の弾力や保湿力を高めて潤いある肌へと導きます。
■購入はこちら(公式ブランドサイト)
■商品情報提供:株式会社タムラテコ
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