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スーパーに資源を持っていく前に、準備すべきことはありますか?
はい、ほとんどのスーパーで共通の基本ルールがあります。①ペットボトルのキャップとラベルを外す、②中を軽く水ですすぐ、③しっかり乾かす、④回収機が読み取れるよう、つぶさずに持って行く(つぶすタイプの回収機の場合もありますので、本体をご確認ください)、という4点を心がけましょう。これにより、衛生的で質の高いリサイクルに繋がります。
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貯めたポイントは、その場ですぐにお買い物で使えますか?
いいえ、ほとんどの場合、すぐには使えません。例えば、イオンでは店内の「WAONステーション」でポイントを電子マネーに交換する操作が必要です。イトーヨーカドーでは、まず「リサイクルポイント」を500ポイント貯めてから、50nanacoポイントに交換する手続きが必要になります。
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参加するには、各スーパーの特別なカードが必ず必要ですか?
多くのサービスでは、イオンの「WAONカード」やイトーヨーカドーの「nanacoカード」のように、そのお店のポイントカードが必要です。しかし、スーパー三和のように、普段お使いの交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)で気軽に参加できるプログラムもあります。

【2025年最新版】イオン、ヨーカドーほか大手4社を徹底比較!スーパーの資源回収で節約とエコを両立する方法
飲み終わったペットボトルや牛乳パック、皆さんはどうしていますか? 「ただ分別してごみに出すだけ」という方が多いかもしれません。
実は、その資源を最寄りのスーパーに持っていくだけで、節約に繋がるポイント特典が受けられる、スマートな仕組みがあるのをご存知でしたか。この手軽な習慣は、資源の有効活用(SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」)や、プラスチックごみによる汚染から海の豊かさを守ること(目標14「海の豊かさを守ろう」)にも繋がっています。
この記事では、私たちの暮らしにも地球にも嬉しいこの取り組みについて、「どのスーパーで、何が、どうお得になるのか」を編集部が独自に調査し、網羅的に解説します。今日から始められる、新しいエコ習慣を見つけてみませんか?
「捨てる」から「活かす」へ。スーパーの資源回収がもたらす価値
最近、多くのスーパーマーケットの店頭や入口付近に、ペットボトルなどを入れる自動回収機が設置されているのを見かけるようになりました。
これは、消費者が持ち込んだ資源を機械が自動で選別・圧縮し、その量に応じてポイントを付与してくれるサービスです。私たちにとっては、家のごみを減らしながらポイントという形でメリットを得られ、企業や社会にとっては、質の高い資源を効率よく集めて新たな製品に再生できるという、まさに「三方よし」の仕組み。これからの時代に合った、資源循環への賢い参加方法と言えるでしょう。
【始める前に】おさえておきたい、リサイクルの基本ルール
このサービスをスムーズに利用するために、ほとんどのスーパーで共通する基本的なルールがあります。お出かけ前に、この4つのポイントを必ずチェックしましょう。
●キャップ・ラベルは外す
リサイクル工程をスムーズにするために、本体から外しておきましょう。
●中を軽く水ですすぐ
異物や匂いが残っていると、リサイクルの品質が下がってしまいます。
●しっかり乾かす
衛生的に保管・リサイクルするために、中を乾かしてから持っていきましょう。
●つぶさず持っていく ※回収機によります
自動回収機は、多くの場合、容器の形状やバーコードを読み取って選別します。そのため、つぶさずにそのままの形で投入するのが基本です。
※つぶして投入するタイプもあります。どちらのタイプかどうかは事前にご確認ください。
【イオン・ヨーカドーほか徹底比較】大手スーパー4社の資源回収プログラム
それでは、具体的にどのスーパーでどのようなプログラムが実施されているのか、詳しく見ていきましょう。
① イオングループ:日々の買い物と連携する「WAONポイント」
全国に店舗を展開するイオングループでは、WAONポイントが貯まる資源回収サービスを多くの店舗で実施。対応品目の多さも魅力で、いつもの買い物にエコ活動を自然に組み込めます。
特徴: 全国展開で利用しやすく、ペットボトル以外の回収品目も豊富。
対象品目と還元率:ペットボトル5本 → 1 WAONポイント
古紙1kg → 1 WAONポイント
紙パック10枚(約300g) → 1 WAONポイント
アルミ缶5本 → 1 WAONポイント
出所:WAON公式サイト
注意点: 貯まったポイントは、店内の「WAONステーション」や「イオン銀行ATM」で電子マネーに交換する操作が必要(一部アプリでも可能)です。スチール缶や、つぶれたアルミ缶は対象外の場合があります。
② セブン&アイグループ:着実に貯まる「nanacoポイント」
イトーヨーカドーなどでは、nanacoポイントが貯まるペットボトル自動回収機を設置。1本あたりのポイント還元率が比較的高く、コツコツ続ける楽しさを実感しやすいのが特徴です。
特徴: 1本あたりのポイント還元率が高く、モチベーションを維持しやすい。
対象品目と還元率:ペットボトル1本 → 2リサイクルポイント
出所:nanaco公式サイト
※500リサイクルポイントで50nanacoポイント(50円相当)に交換可能
注意点: 設置店舗は一部地域に限られているため、事前に店舗検索を活用しましょう。一部、古紙回収に対応している店舗もあります。
③ カスミ:想いを届ける「寄付型」の社会貢献プログラム
関東地方を基盤とするスーパー「カスミ」では、環境貢献に社会貢献をプラスした、ユニークな寄付型のプログラムを実施しています。
特徴: 貯めたポイントが環境団体への寄付に繋がり、「二重の社会貢献」が実現できる。
対象品目と還元率:古紙1kg → 1ポイント(専用の「古紙リサイクルポイントカード」に記録)
出所:カスミ公式サイト
※100ポイント貯まると、1円相当として緑の募金やWWFジャパンへ寄付されます。
注意点: ポイント付与対象は古紙回収のみで、それ以外の品目は回収のみ行っています。利用には店舗で配布される専用カードが必要で、一部店舗のみでの実施となります。
④ スーパー三和(Food One):多様な参加方法が魅力の「エコポイント」
神奈川県を中心に展開するスーパー三和では、交通系ICカードで参加できる手軽さが魅力の独自プログラムを導入しています。
特徴: 交通系ICカードをかざすだけで参加でき、参加のハードルが低い。
対象品目と還元率:古紙とペットボトルが対象。合算でエコポイントが貯まる。
出所:スーパー三和公式サイト
※1,000エコポイント貯まると、100円分のお買い物券に交換できます。
注意点: 設置店舗は限定的なため、利用前に公式サイトで確認をおすすめします。
まとめ:あなたの暮らしに合った、賢いエコ習慣の選び方
ここまでご紹介したように、スーパーの資源回収プログラムは各社各様です。最後に、あなたのライフスタイルに合ったサービスの選び方のヒントと、比較表をご紹介します。
「日々の節約を重視するなら」
→ いつもの買い物で使えるWAONやnanacoのポイントが貯まる、イオングループやセブン&アイグループがおすすめです。
「環境問題への貢献を第一に考えるなら」
→ 自分のアクションが寄付に繋がるカスミのプログラムは、より深い満足感を得られるでしょう。
「まずは手軽に始めてみたいなら」
→ 新たなカードを作らず手持ちの交通系ICカードで参加できるスーパー三和は、最初の一歩に最適です。
企業/店舗 | 回収対象の例 | ポイント還元の例 | 特典内容 | 特に注目すべき点 |
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イオングループ | PET, 古紙, 紙パック, アルミ缶 | PET5本→1WAON | WAONポイント | 対応品目が多く、全国で利用しやすい |
セブン&アイグループ | PET(一部古紙対応店あり) | PET1本→2RP(500RP→50nanacoポイント) | nanacoポイント | 1本あたりの還元率が高いが、設置店は限定的 |
カスミ | 古紙(ポイント対象), PET, 缶など(回収のみ) | 古紙1kg→1pt(100ptで1円寄付) | 環境団体への寄付 | ポイントが寄付に繋がる社会貢献型 |
スーパー三和 | PET, 古紙 | 1000pt→100円お買い物券 | お買い物券 | 交通系ICカードで参加できる手軽さ |
リサイクルは、少しの手間で「面倒なこと」から「自分にも地球にも嬉しい、スマートな習慣」へと変わります。
まずは、あなたが一番よく利用するスーパーから、この新しいエコ活動を始めてみてはいかがでしょうか。
SDGsはもちろんのこと、サステナブル・エシカルな視点から記事を制作する編集者・ライターの専門チームです。社会課題から身近にできることまで幅広く取り上げ、分かりやすくお伝えします。
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