環境に配慮した、バイオマス原料配合の手袋!日用品からSDGsを始めよう!
近年、「バイオマス原料」に注目が集まっているのをご存じでしょうか。宇都宮製作株式会社では、環境に配慮しバイオマス原料を配合した手袋を取り扱っています。さらに、それらを梱包しているパッケージも、資材を削減したSDGsに貢献するような商品を開発したのだそう。今回は、製品の特長や環境への影響についてお話を伺いました。
バイオマス原料とは?
バイオマス原料とは、再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたものです。
化石燃料を燃やすと大量のCO₂(地球温暖化を促進させる温室効果ガスの1種)が排出されますが、バイオマス原料は植物を育てる過程でCO₂を吸収するため、「炭素循環」が生まれます。
石炭や天然ガス、石油などの化石ベースの原料は長い月日をかけて炭素循環を行なうのに対して、バイオマスは数十年で炭素循環を行なうため環境に優しいといわれています。
宇都宮製作に、なぜバイオマス原料を用いたのか伺ったところ、「私たちがメインで扱っているのが、ディスポ手袋という使い捨ての手袋なんです。手袋が最終的にゴミになって排出されるということの中で、何かできないかというところで、少しでも環境配慮に対応したものを発売していければということでスタートしました」と語りました。
バイオマス原料を使用した商品が増加傾向に
バイオマス手袋は、ビニールとポリエチレンの2種類あります。ポリエチレンは主にサトウキビ由来のバイオマス原料が配合されており、バイオマス原料の含有量は約10%です。ビニールも植物由来のバイオマス原料が約25%配合されています。
近年、バイオマス原料が使用されている商品も増加していますが、今後さらに普及するとコストが下がり、より手軽に購入できるようになるのだそう。
宇都宮製作は「ビニールにバイオマス原料を混ぜて製造している手袋って、非常に珍しいんです。一般的な手袋とバイオマス手袋に性能の差があると思われる方もいるかと思いますが、商品に対して試験を行なって、製品的には問題がないことをチェックしています。そのため、性能には差がないという認識です」と話しています。
容量そのままコンパクト!特許出願中のパッケージとは?
宇都宮製作は、内容量はそのままに横幅を1/2に減らしてコンパクトに収納できるようにした「スリムパッケージ」を開発しました。
置き方も吊下げ、縦置き、平置きから選ぶことができ、さまざまな売り場に柔軟に対応できるような形状となっています。また、家庭でキッチンや引き出しに収納する際にも場所を取らず便利なサイズなのだそうです。
宇都宮製作は「店頭で並ぶような製品は、だいたい規格が決まっているんです」と話しています。
棚の幅に対して宇都宮製作の製品が置ける幅が決められているので、横幅が1/2になれば、本来1つしか置けなかった場所に2つ置けるようになるとのこと。
「そうすると、今までMサイズしか置けなかったのが、Sサイズも置けるようになるなど、商品の店頭ラインナップも増やせます」と語っていました。
資源を削減し、SDGsの目標達成に貢献
現在徐々にスリムパッケージに切り替えているそうなのですが、これにより紙の使用量が減って資源の削減にもつながります。
内容量を変えず箱をコンパクトにするために、手袋の折り方も改良を重ねているのだそう。また、取り出しやすさを考慮し、一般的な手袋の箱とは異なる位置に取り出し口を付けています。
指先に触れずに取り出すことが出来るため、衛生面も安心です。
同社は人と環境の未来をまもる「ウツノミヤ宣言」を掲げており、事業を通じて持続可能な活動に取り組んでおり、以下のように語っています。
宇都宮製作では2020年1月に環境宣言を社内で掲げており、2030年までに今取り扱っている製品を環境配慮製品に変えていこうという取り組みを行なっています。
また、お客様からの声がきっかけとなって環境に優しい製品の開発につながることもあります。Xでアンケートを取ると、環境にいいものに興味があると答える方が多いです。
さらに、ドラッグストアやホームセンターなど、商品を取り扱う店舗からもニーズが高まっています。
■ウツノミヤ宣言について
https://www.u-seisaku.co.jp/sustainability/
■宇都宮製作のSDGsへの取り組みについて
https://linkwith-sdgs.com/sponsored/2768-2/
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