マークを選んでSDGsを!第5回「間伐材マーク」
SDGsと関係が深いマークを紹介する当企画の第5弾は、「間伐材(かんばつざい)マーク」です。
間伐をすることや間伐材を利用することは、持続可能な森林経営にとって重要なことです。
間伐材マークは間伐や間伐材の大切さを伝え、積極的に間伐材を利用してもらうことを目的としています。
なぜ間伐をする必要があるの?
間伐とは、混みあった森林から一部の木を伐採し、十分な日光で森林の中を明るく保つことにより森林の健全な成長を促す作業です。
過密になった森林では、樹木同士がお互いに成長を阻害してしまいます。そこで樹木をあえて切り取ることで、地表まで太陽光が届くようになり、残った樹木が健康的に成長できるようになるのです。
林内が明るくなると背の低い植物にも日が当たるようになり、風害や山地災害にも強くなります。
間伐は、森や林を守るためにとても重要なことです。
身近にもあるかも!間伐材マークのついた製品
間伐材マークとは、間伐や間伐材利用の重要性をPRし、間伐材を用いた製品を表示する間伐材マークの適切な使用を通じて、間伐促進の普及啓発及び間伐材の利用促進と消費者の製品選択に役立てるものです。
間伐材は森林保全のために生じるものですが、その多くが利用されず処分されているのが現状です。
2019年の間伐材・林地残材(木を伐採した際に、林地に放置される材)の利用率は29%で、約7割の間伐材が無駄になってしまっています。
一方で製品として生まれ変わる間伐材も増えており、カートカン・割りばし・木材プラスチック複合材・紙コップ・うちわ・土木資材や紙製品など、500以上の製品が間伐材マーク製品として認定されています。
2024年9月30日に開業する「三井ガーデンホテル銀座築地」のロビーで間伐材を利用した家具を利用するなど、間伐材を有効活用する企業も徐々に増えています。
認証マーク製品は以下のリンクからご覧いただけます。
間伐材マーク認定製品のご紹介 間伐材マーク事務局 全国森林組合連合会 (zenmori.org)
SDGsと深い関連のある間伐材マーク
間伐とSDGsは密接に関係しています。例えば、
間伐によって風雪害や病虫害に強い健全な森林が育成される
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標15:陸の豊かさも守ろう
下層植生が生い茂ることにより表土の浸食や流出が抑制され、豊かな森林土壌が形成される
目標6:安全な水とトイレを世界中に
目標11:住み続けられるまちづくりを
多様な動植物の生息・生育が可能となり、生物多様性の保全に寄与する
目標15:陸の豊かさも守ろう
など、間伐をすることにより森林の多面的な機能が発揮され、SDGsの様々な目標の達成に近づきます。
豊かな森林を守るために、「間伐材マーク」のついた商品を探してみてはいかがでしょうか。
過去に掲載のSDGs関連マークはこちら
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■情報提供元:全国森林組合連合会 間伐材マーク事務局
https://www.zenmori.org/kanbatsu/
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