第3のミルク「オーツミルク」が選ばれている理由。
豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルク、オーツミルク、ライスミルクなど、さまざまな種類がある「植物性ミルク」。
植物性ミルクは、豆や穀物、ナッツなど植物性のものからつくられるため、牛乳に比べて脂質が少なく低カロリーなものが多いのが特徴です。
また、牛乳に比べて生産時の環境負荷が少ないとされており、SDGsの観点からも注目を集めています。
今回はそんな植物性ミルクの中でも近年取り扱いが増えてきている「オーツミルク」についてご紹介します。
オーツミルクとは?
オーツミルク(Oat Milk)とは、オーツ麦と水から作られるミルクのことです。
原材料のオーツ麦は燕麦(えんばく)とも呼ばれ、グラノーラやオートミールにも加工され販売されています。
オーツミルクはほんのり甘く、植物性ミルクの中でも口当たりがもっともミルクに近いと感じる人が多いようです。
オーツミルクが環境にやさしい理由
牛乳の生産は環境負荷が大きいと言われていますが、その理由に乳牛のゲップと排せつに含まれる「メタンガス」があげられます。
「メタンガス」は地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの一つで、二酸化炭素の25倍の温室効果があります。(※1)
さらに、国連食糧農業機関によると、家畜に由来するメタンガスは温室効果ガス全体の14.5%を占め、そのうち62%は牛が占めていると言われています。
一方で、オーツミルクは生産過程で使用する土地、水の量、CO2排出量も牛乳と比較して少なく、環境にやさしい代替ミルクとして注目されています。
また、オーツミルクは賞味期限が比較的長く、常温保存ができる特徴があります。
未開封であれば冷蔵庫に入れずに保存できるため電気代の節約にもなり、まとめ買いでストックしておくことも可能です。
オーツミルクのメリットは他にも
オーツミルクのメリットは、環境負荷の少なさだけでなくその栄養価の高さにもあります。
原料となるオーツ麦は食物繊維が豊富で、特に「β‐グルカン」という水溶性の食物繊維が含まれているのが特徴です。
さらに、カルシウムやビタミンD、ビタミンB群などさまざまな栄養成分を含んでおり、健康効果が期待されています。
オーツミルクは風味にあまりクセがないため、料理や飲み物に活用しやすいのもメリットです。
温かい飲み物と混ぜても分離せず、牛乳に近い泡を作ることができる特性から代替ミルクとして扱っているカフェも増えてきています。
また、アレルギーや乳糖不耐症で牛乳が飲めない方や、ヴィーガン(菜食主義者)の方にも牛乳の代替品として取り入れられています。
最近ではスーパーなどでも取り扱いが増えているため、選択肢のひとつとして試してみてはいかがでしょうか。
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