マークを選んでSDGsを!第1回「フェアトレード認証」
身の回りの製品に付いている、様々なマーク。それぞれに意味がありますが、中にはSDGsと関係が深いマークも。
SDGs関連のマークが付いている製品を選べば、そのSDGsの取り組みを支援することになり、SDGsへとつながる。
当連載企画では、そんなマークや認証、ラベルをご紹介します。
第1回「フェアトレード認証」
最近、「フェアトレード」という言葉を耳にする機会が増えているかと思いますが、フェアトレード認証製品を購入することは、開発途上国の生産者をサポートすることにつながるんです。
今回はフェアトレードとは何か、フェアトレード認証の製品は、どのような過程を経て作られているのかを調べました。
そもそもフェアトレードとは?
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を「適正な価格」で継続的に購入することで、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」のことです。
開発途上国の貧困と労働の問題はSDGsの中でも大きな課題です。例えばチョコレートを作る企業が原料のカカオを輸入する時、不当に安い価格をカカオ生産者に求めることから負の連鎖が始まります。
チョコレートを安く作る→生産者が安価な労働を求める→児童労働や低賃金労働に→貧困や飢餓等を深刻化させる。
そんな状況が起きているのです。
開発途上国が抱える深刻な問題の1つに、児童労働があります。その数は約1億5,200万人、実に世界の子どもの10人に1人にあたります。その温床の一つとして明らかになっているのが、カカオ豆の農園の状況です。
こうした一連の経済活動がSDGsとは逆行する動きとなってしまうため、この一連の「貿易のしくみ」から変えていきましょう、児童労働・低賃金労働を行わない公正な製品づくりを行っていきましょう、というのがフェアトレードです。
国際フェアトレード基準が守られていることを証明する「フェアトレード認証」
認証ラベルを製品に貼り付けることで、フェアトレード製品であることを消費者に一目で伝える事を目的にしているのがフェアトレード認証(※)です。
認証ラベルが付いた製品は、原料の生産から製造までそれぞれの工程で認証が取得されており、最終的に製品のブランドオーナーがライセンスを取得。製品ごとに認証を得て、初めて認証ラベルを貼って販売することができます。認証にあたっては申請、審査、契約、報告書の提出、監査など、適切にフェアトレードが行われているかのチェックがなされています。
※国際フェアトレード認証ラベルは、Fairtrade Internationalが所有およびライセンスをしている国際登録商標です。
実際に購入してみよう!フェアトレード製品
では何をすればSDGsの行動につながるかと言うと、やはり「フェアトレードによって流通しているものを選ぶ」ことにあります。
フェアトレード認証ラベルが貼ってあるものを選べば良いのですが、なかなかお店にある大量の製品の中から選ぶのも大変かもしれません。
以下のリンク先では、主なフェアトレード認証商品が紹介されています。選ぶときの参考にしてはいかがでしょうか。
コーヒー、紅茶、チョコレートなど、フェアトレード認証商品は国内外に数多くあります。
日本国内では現在約 1,500 ものフェアトレード認証商品が流通しています。このページでは、日本で販売されている主なブランドを紹介します。
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以上のように、フェアトレード認証ラベルが貼られた製品を選ぶ→製品の売上が生産者まで行き渡る→不当に安い賃金で働かされていた労働者が減り、貧困が減る→大人の労働者に十分な賃金が払われることで児童労働が減る––こういった良い循環が生まれます。
普段から買うコーヒーやチョコレートをフェアトレードに。それがSDGs行動への第一歩となるのです。
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