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滝沢さんと考える、これだけは守ってほしい3つのこと –ゴミ清掃芸人 滝沢さんの部屋 – SDGsメディア Link with SDGs

ゴミ清掃芸人
滝沢さんの部屋

カラフルボーダー

TAKIZAWA ROOM

滝沢さんと考える、これだけは守ってほしい3つのこと

滝沢さんと考える、
これだけは守ってほしい3つのこと

Link with SDGs編集部

ゴミ出しについて、これまでも繰り返しテーマとして取り上げてきましたが、「行動をシンプルにして、より関心をもって読者の方にも取り組んで頂けたら」という思いから、Link with SDGs編集部にて「これだけは守ってほしい」こととしてまとめました。
この「3つのこと」について滝沢さんにお話を伺いました。

【Profile】滝沢 秀一(たきざわ しゅういち)さん

お笑い芸人/ゴミ清掃員。
1976年生まれ。1998年にお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。その後2012年に芸人のままゴミ収集会社に就職。お笑い芸人とゴミ清掃員の二つの顔を持ちながら活動をしている。現在はゴミ清掃員としてゴミ学を世間に伝えたり、エッセイ『このゴミは収集できません』(白夜書房)など、いくつもの本も出版している。

サークル

①「正しく分別」を。出し方が分からない人は、自治体のホームページやパンフレットを確認しましょう。

――「分別の仕方が分からないままにしない」「資源はとても貴重なもの。ゴミとして出さない」など、気を付けておきたいことをお聞かせください

もう一つプラスをするのであれば、どこの自治体でも12品目(※1)のような形で特別に集めているものがあります。
例えば、ファックス、電卓などは清掃事務所に持って行くと、資源として引き取ってもらえます。
これらの中には希少金属と言ってレアメタルが入っており、何億円という数字が眠っているんです。そういったことにも気持ちを向けられると、分別は一歩前進というところでしょうか。

 

※1「12品目」:東京都世田谷区などで回収されている小型家電の回収品目。携帯電話、タブレット端末、デジカメ、音楽プレーヤー、ICレコーダー、電子辞書、電卓、携帯ゲーム機器、ポータブルビデオカメラ、ポータブルカーナビ、電話機(FAX付を除く)、ACアダプター・コード類。

 

あとは、燃えるゴミや燃えないゴミには「まだ資源が眠っている」と考えることが大事です。

 

考えるためには知る必要があるため、瓶、缶、ペットボトル以外にも資源があることを知っておいて欲しいです。
初めに知っていただきたいのは、紙とプラスチック。この二つを取り出すだけでも、ゴミの量は減ると思います。

 

――興味のない人に伝える方法はあるでしょうか?

そういった質問は、よく受けます。ですが私は「まずは興味を持っている人に話を聞いてもらう」ことが大事だと思います。

 

ゴミを回収していると、わざと分別をしない人なのか、ルールを知らなくて間違えている人なのかがわかります。
例えば引っ越しシーズンに、1つのゴミ袋の中にぬいぐるみとスプレー缶を一緒に入れている人は、わざと分別をしない人だと考えられます。ですが、ペットボトルの中にシャンプーの容器を入れている人は、悪気がないかもしれません。リサイクルに協力しようとしているものの、知らないので間違えているだけ。ですから「間違えて覚えている人」にも知ってもらうことが大事だと思っています。

 

また、例えば目の前のポイ捨てを注意をするのは危険ですよね。ポイ捨ての意識がある人なので、場合によっては殴られる可能性もあります。
ですが、ポケットからスマホを取り出した時に、一緒にマスクが落ちてしまった人であれば、声をかければ拾ってくれると思います。その人にはポイ捨ての意識も悪気もないからです。だから「聞いてもらえる人に話す」のが大事なのです。

 

「分別しましょうね」だけですと、不特定多数の方に伝えているので伝わりません。誰に伝えるのかの焦点を当てることで、伝えやすくなるのではないでしょうか。

 

私の場合は、初めは5万人のフォロワーしかいませんでしたが、ゴミ清掃のことを発信していると、今では26万人を超えるフォロワーがつきました。これだけ、情報を欲しがっている人が沢山いるんだなと、改めて感じています。

 

サークル

②「ゴミ出しの時間を守る」こと。

――ゴミ出しの時間を守る大切さについて教えていただけますか?

野良ネコやイタチ、外来種のリスなどに荒らされることがありますね。
場所によってはクマが現れるので、集積所に鍵をかけているところもあると聞いています。

 

あとは人間的な怖さもあります。みなさん、自分が出したゴミのことを気にされていないと思うのですが、ゴミは意外と荒らされているものです。
私がゴミ回収をしていると、ゴミ袋が妙な開きかたをしていると感じることが多々あります。誰かがゴミ袋をあさって取り出しているんだなと感じています。

 

ゴミをあさる人は、ストーカーの場合もありますし、不燃ごみは利用価値があるものを探して荒らす人もいます。

ですが、(東京都の場合は)朝にゴミを出せば、そういった危険は減ります。やはり不審者は夜に行動することが多いですからね。

 

――誰かがゴミ袋を開けたと、どうしてわかるのでしょうか?

ゴミを荒らす人は、荒らしたままにすることがほとんどです。そのため、ゴミ袋の横のところが空いている状態ですね。

 

ゴミを荒らす人の中には洋服を持って行く人もいますし、下着を持って行く人もいます。女性の方は特に気を付けたほうが良いのではないでしょうか。
人間はエスカレートしていく生き物なので、1度成功すると、またゴミをあさりにきたり、さらにもっと知りたいという欲求が芽生えて、レシートを見て、その人の生活行動パターンを把握したり。ゴミは個人情報が詰まっていることを忘れてはいけません。

 

 

――芸能人の方も、気にされている方は多いですか?

周りの人は台本が困ると言っていました。そのまま捨てるわけにはいきませんし。私の場合は事務所に渡していますね。

 

――都内なら、やはり8時ちょうどぐらいに出すのが良いのでしょうか。

そうですね。明るくなれば不審者も近づきにくいところがありますから。また、昔は新聞を持って行く人がいました。最近は減りましたが、新聞が売れたからだと思います。

 

――地域によっては12時ぐらいに回収されるところもありますよね。その場合は、12時ごろに出した方が良いのでしょうか?

8時までにと言われているので、8時で良いと思います。また年末になると道路工事が多くなります。道路工事は9時から始まるので、いつもとは違う順番で回収する場合もあります。
そうすると出し損ねることもあるので、8時までに出すのが賢明だと思いますね。

 

サークル

③「ゴミは決められた場所」に出す。

――決められた場所以外に出すと、どうなるのでしょうか?

不法投棄になります。そうでないと、どこにでも出していいということになります。

ただ、関係のないところにゴミを出すと、そこにゴミが集まってきます。
例えば繁華街でしたら、謎の集積所みたいなものもあります。「誰もそこにゴミが溜まっている理由を知らない」という状況ですね。

 

――初めは誰かがそこに勝手に捨てたのがきっかけということですね

そうだと思います。

 

――他の地域の集積所にゴミを出すのもいけないのでしょうか

出さない方が良いでしょう。自分たちの集積所に、他の人が持ってきているのを見たら気分が悪いと思いますし。

 

他の地域の集積所は、その集積所を使っている人たちが掃除をしたりして綺麗に使っていたりします。
自分たちのために綺麗にしているところを、汚されたと感じるかもしれません。

 

また、集積所にある網も、誰かが片付けている場合もあります。
おそらくゴミ当番を持ち回りのようにしていて、担当になった人が掃除と網の管理をしているのだと思います。

 

ですので、やはり決められた場所にゴミを出すのが一番ですね。

 

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