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滝沢さんに聞く!朝から帰宅までの「ゴミ清掃員の1日」 –ゴミ清掃芸人 滝沢さんの部屋 – SDGsメディア Link with SDGs

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滝沢さんに聞く!朝から帰宅までの「ゴミ清掃員の1日」

滝沢さんに聞く!朝から帰宅までの「ゴミ清掃員の1日」

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このコーナーも10記事目となりました。そこで今回は改めてゴミ清掃員の1日を滝沢さんにお伺いしたいと思います。ゴミ清掃員の1日がどういうものなのか、改めて一緒に知っていきましょう。

【Profile】滝沢 秀一(たきざわ しゅういち)さん

お笑い芸人/ゴミ清掃員。
1976年生まれ。1998年にお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。その後2012年に芸人のままゴミ収集会社に就職。お笑い芸人とゴミ清掃員の二つの顔を持ちながら活動をしている。現在はゴミ清掃員としてゴミ学を世間に伝えたり、エッセイ『このゴミは収集できません』(白夜書房)など、いくつもの本も出版している。

サークル

朝5時から始まるゴミ清掃員の仕事

――著書「ゴミ清掃員の日常」によると朝は5時起きとのことですが、まずどこへ向かうのでしょうか?

その日に言われている清掃会社に行きますね。僕は非常勤のため、毎回向かう清掃会社が違っています。回収するものも、その日によって違いますよ。

 

――非常勤の場合は、シフトみたいな形で連絡が来るのでしょうか?

いいえ、シフトは出ません。前日か当日の朝5時半ぐらいに、明日(もしくは今日)は、ここの清掃会社に来てくださいという連絡がきます。

非常勤の人は、常勤の人が休んだところにスポットで入るため、こういったシステムになっています。出社時間は6時半なので、当日の5時半に連絡が来ても間に合います。

 

――清掃会社の場所が毎回違うということですが、それは同じ区内で場所が違うということでしょうか?

いいえ、違います。区をまたぐこともあります。僕の場合は、中野にある清掃事務所でも世田谷のゴミ回収を割り当てられることもあったりするので。

 

――ちなみに非常勤の方の割合って、どれぐらいでしょうか?

どのぐらいなんでしょうね。感覚的には3割ぐらいかなと思いますが、清掃会社の範囲も広いので正直なところはわかりません。ただ、圧倒的に常勤の方の方が多いとは思います。

 

――清掃車に乗って実際に仕事をすると思うのですが、その中で1人は常勤の人がいるという決まりはありますか?

ありませんが、1人は常勤がいないとコースが分からないので、順番に休んでいると思いますよ。

サークル

清掃会社に着いてから清掃車に乗りこむまで

――清掃会社に集まったら、そこからは車に乗り込むのでしょうか?

清掃会社に集まったら、まずは点呼ですね。その後、アルコールチェックをして大丈夫であれば、朝礼がある会社は朝礼をしてから、朝礼がない会社はそのまま車に乗り込むことになります。

 

――もしアルコールチェックで引っかかってしまった場合は、どうなるのでしょうか?

その日は仕事ができなくなりますね。他の仕事を割り振られることもないので、「お帰り下さい」という状況になります。

そしてそこから、新たに人を手配しなくてはいけなくなるため、色々な人に迷惑が掛かってしまいます。だからゴミ清掃員も運転手も、アルコールは特に気を付けています。

 

――非常勤の方は、色々な清掃会社に行くとのことですが、会社ごとに作業服が違いますか?

23区内であればないと思います。

23区内の清掃会社は1つの団体に加盟しているため、作業服が清掃会社によって異なることはありません。運転手、常勤、非常勤で服装は違いますけど。

ただ、他の県になると、清掃会社独自の制服があると聞いたことがあります。

 

――他に、車に乗り込む前にしていることはありますか?

たとえば練馬区の清掃会社で、回る場所が練馬区であれば出発時間が遅いという特徴があります。

なぜなら回収の開始時間は8時ですが、現場まで行くのに車で5分くらいで着くためです。
早く出発しても行くところがないので、清掃会社でご飯を食べたり、ゆっくりする方もいますね。だから当日、行く現場によって違ってきます。

あとは天候によっても違います。雪の日であれば、タイヤにチェーンを巻くなど……。

 

また出発までに時間がある場合、前日のクレームや当日の注意事項などを事務所に確認に行ったりしています。清掃会社と清掃事務所は別の場所にあるので、聞きに行かないと情報がとれなかったりもしますので。

 

――車に乗る前に、清掃員の方が持っていくものはありますか?

基本的には軍手ですね。あとは各々、マイボトルだったりとか、弁当だったり。自分が必要だと思ったものを持って行っています。。

 

――滝沢さんは何か持って行ったりしますか?

僕は意外と持ちこんでいます。ですが、結果的に使わないものも多いですね。使ったのは軍手だけだった、という日もありますし。

 

僕が持って行くものといえば、弁当、マイボトル、ちょっとしたおやつ、絆創膏、夏場は塩、雨の日だったら雨用の軍手などですね。

 

その日に何を回収しに行くのかによっても持ち物は変わります。例えば、粗大ごみであれば安全靴を必ず履いています。

可燃ゴミの場合でも安全靴を履くように言われるのですが、安全靴は先端が重いため、ずっと履いていると膝を壊してしまうので、スニーカーに変えていますね。

サークル

清掃車に乗りこんでから退社までのこと

――清掃車に乗りこんでから、最初の集積所に着くまでは、車内で何をされているのでしょうか?

車移動なので、車によっては途中でコンビニに寄って朝ごはんを買う方もいます。その他は、車内でおしゃべりしていますね。今日は大変なんですかとか、仕事の話をしたり、話しが膨らんでプライベートの話をすることもあります。

 

――ゴミ回収車が、交通渋滞に巻き込まれることはありますか?

あります。ただこの曜日は混むとか、月末だから早く出ようとか、交通状態のパターンが分かっていれば対処できるので、日々の積み重ねで問題がないようにしています。

 

――回収車に、ゴミをテンポよくいれる時に心がけていることはありますか?

なるべくゴミ袋の結び目を掴むことです。ただ、ゴミ袋の中には何が入っているのかが分からないので、難しいところではあります。

結び目を持った瞬間に、中から割れた茶碗が出てきた場合、簡単に軍手を破って手を怪我してしまったりもするからです。

スピードも大事ですが、ケガをしないようにすることの方が大事ですね。

 

――回収車が満杯になって工場についた時に、清掃員の人は他に何かお仕事がありますか?

とくにはないですね。トイレタイムに使ったり、タバコを吸う人はタバコを吸ったりしています。

古紙回収の場合だと、清掃員が手で降ろすこともありますし、平ボディトラックの場合は、段ボールを下ろしたりもしています。

 

――勤務時間はどれぐらいなのでしょうか?

だいたい3時まで回収して、会社に着くのが4時か4時半ごろ。時期によって違いはあります。

 

――お昼休憩はどうされているのでしょうか?

お昼休憩は、12~13時で、工場に戻って休憩をしています。ただ資源回収の場合は、工場に戻ると回収先が遠くなりすぎることもあるので、近くの公園でお昼を取ることもあります。

 

 

――その日の作業が終わって清掃会社に着いた後は、そのまま退社をするのでしょうか?

非常勤の人は解散ですね。常勤の人は報告書を書いています。

1回目は何時から何時まで回収して、お昼休憩は何時から何時まで取った、集積所に置いてあったゴミをわざと置いてきた場合は、そこの住所を書いたりなどをしています。

 

また可燃ごみの運転手の人は、会社に戻った後に洗車をしています。

 

――それぞれの立場ですることが違うのですね。常勤の人は、報告書を書いた後は退勤でしょうか?

基本的にはそうなのですが、翌日が粗大ごみの場合は次の日の地図を描くこともあるそうです。

 

――地図ですか?

粗大ごみは、日によって行く場所が違うため、どのルートを走るのが一番効率がいいのかを検証して地図に落としています。

ただ、今までは手書きの地図だったのですが、地図がタブレットに変わりつつある過渡期です。

タブレットに慣れていない人には操作が難しいようですし、大型マンションの地下に集積所がある場合は電波が通らないこともあり、問題点を洗い出している最中です。

 

――地図を書いているのは運転手の方なのかと思っていました

運転手の方が書く場合もありますが、運転手は地図を見ながら走ることはできないので、常勤でナビ役の人がいます。回収車には運転手と2人の清掃員が乗っているのですが、真ん中に乗る人がナビ役で、運転手に次はどう行くのかをナビしていますね。

 

ナビ役は、常勤の人であれば誰でもできるようにしていて、半年おきぐらいにナビ担当を変えているようです。

 

 

――非常勤の方がナビをすることもあるんですか?

ほとんどありません。ただ、人手があまりにも少なく、車に運転手1人と非常勤2人が乗り込むことも稀にあります。そういった時は、本当に四苦八苦していますよ。

 

――そうなのですね。今回のお話で、清掃員の人の1日をより理解できたように思います。今日もありがとうございました。

―― 書籍/活動紹介 ――

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