持続可能な産直システムで
九州の「美味しい」を届ける
グリーンハウス㈱
まだ知られていない美味しいフルーツを九州から全国に発信
グリーンハウス株式会社は、健康食品や栄養補助食品の販売のほか、食品通販「産地直送 まるかじり九州(以下、まるかじり九州)」の運営を行っています。「まるかじり九州」は、九州内の美味しいフルーツなどの食品を集め、全国に向けて発信する事業です。
この事業を始めたのは、農業に課題を感じていたのと、なにか企業として九州らしい色を出したいと考えたことがきっかけでした。アイデアを探すうちに、農家出身の社員から農業の話を聞き、全国的にはまだ知られていない九州産フルーツも産地などの情報をしっかり伝えれば、九州らしい価値ある特産品として販売できるのでは?と思うようになりました。
そして創業したのが、2015年にスタートした「まるかじり九州」です。農家から全国のお客様へ直接お届けするから、産地直送。地方の強みを活かし、まだ全国的には埋もれている、美味しいフルーツを発掘し、全国に発信しています。
農家さんとのパートナーシップで目標を達成したい
「まるかじり九州」の知名度も徐々についてきましたが、スタートした当初は知っている人は誰もおらず、契約農家さんを見つけるのにも苦労しました。農家さんに飛び込みで営業をしたり、畑で働いている人に直接声をかけたり。紹介なども利用し、ゼロから信頼を築いていきました。最初は乗り気でなかった農家さんが、今では巨峰・柿などのメイン生産者さんになったという事例もあります。
現在売上げは前年比40%アップしており、2020年から本格的に取り組み、まだまだ少ないですが、全国各地から注文が入るようになってきました。これも農家さんの協力あってのことです。
私たちの現在の売上目標額は、年商10億円です。大きな数字ではありますが、農家さんとのパートナーシップの拡大次第では、不可能な数字ではないと考えています。お互いが利益を上げることで、農家さんも農業を継続できる、私たちも農業に貢献しながら事業を継続できるということで、お互いよりよい関係が築いていけると感じています。
持続可能な農業への取り組みの一つとして
「まるかじり九州」を通じた食に関わる事業展開は、SDGsの多くの目標に関われると思っています。中でも飢餓を減らす、働きがいも経済成長も、という目標は、日本の農業の未来にも大きく関係していると考えています。
ご存じのとおり、日本の農業は高齢化と離農が進み、国内の食料自給率も高くありません。その中で私たちが「まるかじり九州」で全国に発信・販売することで、農家さんは安定した収入基盤を得ることができ、農業に集中して継続することが可能になります。
実際に後継者のいなかった農家さんが、「まるかじり九州」で生産物を販売することで収入を得て、息子さんが跡を継ぐことになったという事例もありました。安定した収益を得ることにより、機械化・効率化ができ、持続可能な形で息子さんへと受け継がれることとなったのです。
また、全国から届くお礼の手紙、コールセンターにお電話頂いた際の励ましやクレーム等のお声も、農家さんにとって、大きな刺激になっているようです。私たちのこうした取り組みが、日本の農業の未来を変える一石になればと思っています。
第三者機関からもSDGsの取り組みを認定
健康食品や栄養補助食品の販売の分野では、「3.すべての人に健康と福祉を」「8.働きがいも経済成長も」「16.平和と公正をすべての人に」の目標で第三者機関(公益財団法人九州経済調査協会)による「SDGs認定証」を受けました。
創業当時からやってきた、人々の健康にまつわる取り組みが評価されたといえます。
また今後は「まるかじり九州」でも、シングルマザーや独立したい人などが農業に参加できるサポート事業を手掛けることで、農業への新規参入の障壁を低くし、働きがいや福祉、公正性などを実感できるように今後の目標として取り組んでいるところです。
海外にも「まるかじり九州」を広げたい
九州のフルーツは、全国的に見てもとても美味しく、人気があります。フルーツの多くは北限があり、みかん・柿・ビワなどは従来、北海道などでは栽培できません。そのため、定期的に購入してくれるお客さまの中には、遠く北海道から注文される方がたくさんいらっしゃいます。
またこれらのフルーツは、国内に限らず、海外でも非常に人気です。その種類の豊富さ、味わい、ビジュアルの美しさなどは、海外ではなかなか見られないものです。いずれは海外でもこの「まるかじり九州」を拡大し、九州産の美味しい食べ物を輸出できる仕組みを計画中です。
多くの人が購入する仕組みを作ることで、多くの農家さんを支えることができ、ひいては九州の農業の持続性にもつながり、日本の農業の未来を明るくすることができるのではないかと、大きな夢を持って取り組んでいます。