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オーランド・ブルーム製作総指揮の映画『EARTHBOUND』が3月14日公開!総合プロデューサー永野舞麻さんが語る完成への道のり – 映画『EARTHBOUND』 SDGs特集記事|リンクウィズSDGs
オーランド・ブルーム製作総指揮の映画『EARTHBOUND』が3月14日公開!総合プロデューサー永野舞麻さんが語る完成への道のり

オーランド・ブルーム製作総指揮の映画『EARTHBOUND』が3月14日公開!総合プロデューサー永野舞麻さんが語る完成への道のり

Link with SDGs編集部

2月13日、環境ドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』の上映試写会がNPO法人ハミングバードによって開催。試写会後には、映画総合プロデューサーの永野舞麻(まあさ)さんと荻原桃子さん、さらに松井玲奈さんをゲストに招いて、環境についてや映画が与える力などのトークセッションも行なわれました。

Link with SDGsは映画制作を立ち上げた永野舞麻さんにインタビューを実施し、映画への思いや撮影エピソード、オーランド・ブルームさんとの関わりなどを伺いました。

ドキュメンタリー映画『EARTHBOUND』


俳優のオーランド・ブルーム製作総指揮、地球環境に向き合い故郷を救おうとする変革者の物語。

ケニアの首都ナイロビは、大量の廃プラスチック問題を抱え、一方で未舗装道路の問題も抱えている。女性エンジニアであるンザンビは2つを同時に解決すべく、廃プラスチックと砂で、強度があり軽量で低コストの舗装レンガを開発したが…。

挫折を乗り越えながらも自分を信じて前に進んでいく主人公が描かれた作品には、「‟私にも何かできるかも”と思ってほしい」という願いが込められている。

サークル

映画制作は未知の世界、それでも絶対に一緒に作りたかった監督にアプローチ!

試写上映会後のプロデューサートーク(右:永野舞麻さん 中:荻原桃子さん 左:司会 田中 泉さん)

 

——永野さんが運営されている、一般社団法人ハミングバードは‟素晴らしい社会貢献”を広めることを目指す団体ですが、妹の荻原桃子さんが発起人だったそうですね。活動を進める中で、永野さんはなぜ「映画」というコンテンツを目指したのでしょうか?

 

ニューヨークでのカンファレンスに参加した時に、映画監督と役者さんと議員さんの3人が、ダイバーシティ(多様性)と映像の持つパワーについて話されていたんです。その時にもうビビっと来て。直感でしたね。

 

役者さんはメキシコ人の男性で、監督はイラン系だったのですが、映画界ってハリウッドが白人でほとんどが占められていたところから、今は色々な人が出て、主役にもなれて、‟本当の世界”が映画の中に映されることで、インパクトがどんどん拡がっていくという話にすごく共感して、私もそんなメッセージ性のある映画を作りたい、と思ったんです。

 

そこから一歩一歩、妹と一緒に練っていきました。

 

——映画を立ち上げるにあたっては、ノウハウをお持ちだったのですか?

 

映画は未知の世界でした。でも、さきほど言ったカンファレンスの映画監督が、すごくいい話をされていたのでこれまでの映像なども観たら、やっぱりこの人の撮る作品は素敵だなと。説得力があるし、アートとしても素敵だし、しかも賞なども獲られていて。絶対にこの人と一緒に作りたい、って考えていました。

 

——それが今作のファールード・メイボディ監督なんですね。

 

そうです。自分の想いをまとめて、監督にアプローチしに行きました。「世界のどこの出身の人でも、どの宗教の人でも、どんな政党を応援している人でもみんな、自分の母親が病で倒れて病院にいるって聞いたら駆けつけたいって思います。それを母なる大地に感じてもらいたい。そんな映画を作りたいんです」って言ったら、じゃあこういう風にしようと練ってくれて。

 

未知の世界にいた私たちと二人三脚で監督は歩いてくれました。

 

永野さんとファールード・メイボディ監督(2023年 トライベッカX賞授賞式の様子)

 

——永野さんが惹かれていたアート作品的な魅力は、映像美や次々と切り替わっていく展開などで今作にも詰まっている気がします。

 

映像はほとんど監督に任せて、構成なども彼が全部考えています。主人公のンザンビが国連の賞(※)に選ばれた成功から、メディアがちやほやしてくれても事業の出資者は出て来ない現実まで、紆余曲折のストーリーが描かれる中で、彼女がお母さんに語りかけるところは、まるで映画を見ている人たちもお母さんに相談しているようにアングルなどを考えてくれていて、そのあたりも見どころですね。

 

※国連環境計画(UNEP)の2020年ヤング・チャンピオン・オブ・ジ・アース賞を受賞。賞は、より健全で持続可能な地球のために精力的に活動する若者に贈られる。

 

 

©EARTHBOUND
サークル

制作総指揮はあのオーランド・ブルーム!

——『EARTHBOUND』は、世界的な人気を誇る俳優のオーランド・ブルームさんが製作総指揮としてクレジットされています。彼はどのように関わっているのですか?

 

LAに住んでいると、ハリウッドって結構狭いんです。上映会のトークでも言ったのですが、監督の友人のパパ友がオーランド・ブルームさんで、子どもを送り迎えをする時に映画のことを話してくれて、「それ僕も共感するからやろう」って。ただその時点では構成もある程度出来ていたので、「すごくいいと思うから、ヘルプできる部分があれば言って」と言ってくれました。

 

一緒にドネーション(寄付)もしてくれたり、次はナレーションもやるよって言ってくれたり、これ以外にもプロジェクトを抱えているはずなのに誠実に私たちと同じ方向を向いて、同じベクトルで取り組んでくれているなって感じました。

 

——実際に完成した作品をご覧になったオーランド・ブルームさんの反応はいかがでしたか?

 

私たちが込めたメッセージをすごく感じてくれて、「自分も立ち上がって何か行動を移そうって気持ちがすごい湧いてくるね。これは本当に多くの人の気持ちを動かしていくと思う」と言ってくれました。

 

あと、『EARTHBOUND』はトライベッカXという賞を受け取っているのですが、それもとても喜んでくれました。

 

オーランド・ブルームさんのメッセージ映像

サークル

監督のインタビューからドラマが紡がれる

取材に答える永野さん

 

——永野さんご自身は、一番どのシーンに思い入れがありますか?

 

森で主人公のンザンビがダンスをするんですけど、あそこはワンガリ・マータイ(※)が木が切られないように守った森なんです。

 

※ケニア出身の環境保護活動家・政治家で、2004年にアフリカ人女性初のノーベル平和賞を受賞

 

ンザンビが(環境問題の大きさに気持ちが折れそうになって)「海の水をバケツでくみ上げるようなもの」と言った時に、お母さんが「ワンガリ・マータイも世界中のすべての木を守ろうとしたわけではないでしょう? 彼女はケニアのあの森を守った。だから、あなたも自分にできることを一歩一歩やればいい」と言ったシーンが、本当にその通りだなと思って気に入っています。

 

——まさに作品を象徴するようなシーンになっていますよね。あのセリフはお母さんが過去に言ったことを再現したのでしょうか?

 

あれはインタビューを進める中で出た言葉なんです。ドキュメンタリーだからシナリオは無いんですけど、監督がすごい上手で、「じゃあ次は、この出来事が起きた時にどう感じたかを二人で話してくれる?」みたいに撮っていくんです。

 

セラピーみたいになることもあって、本当に泣いちゃう人もいるし、みんなインタビューされていくうちにいっぱい出してくれるようになります。

 

——事前にストーリーを固めているわけではなく、あくまでインタビューをベースにして監督が構成されているのですね。

 

はい、何か撮れるかわからない中で撮っていきながら出来上がった作品なんです。

 

そもそもインタビューする主人公も、世界中の人からリストを出して、ンザンビさんを選んだのですが、実は彼女には最初2ヵ月くらい「ノー、出たくない」って言われたんです。たぶん「私から映像を撮っていくだけで、メディアにもてはやされても何も変わらない」という疲れがあったんだと思います。

 

——「メディアの搾取」という発言も作中に出てきますね。

 

メディアの搾取は、彼女が注目され出して感じていたことだったようです。彼女の気持ちの暗い部分を聞いていく中で出てきた言葉でした。

 

©EARTHBOUND

 

映画を撮り終えた時は、「私やって良かった!来てくれてありがとう!」って言ってくれたんです。そこまで言ってくれるほど打ち解けられたのも、監督のパワーなのかなって思いましたね。

 

 

EARTHBOUND予告編

サークル

シリーズは全6作!今後はオーランド・ブルームもナレーションで参加予定

——最後に、『EARTHBOUND』は第1弾となっていますが、今後の予定を教えてください。

 

今回のものを入れて全部で6作のドキュメントシリーズにしたいと思っています。全部違う国の人にインタビューする形で、あと5作品作っていく予定です。

 

今は販売の権利なども含めて色々なものが同時に動いているのですが、オーランド・ブルームさんにナレーションもしてもらいながら作っていこうと思っています。

サークル

東京と大阪で上映!『EARTHBOUND』公開情報 

■東京会場
上映期間:2025年3月14日(金)〜20日(木祝)
場所:下北沢トリウッド
URL:https://tollywood.jp/

 

■大阪会場
上映期間:2025年3月15日(土)〜21日(金)
場所:第七藝術劇場
URL:https://www.nanagei.com/

 

 

[作品概要]
制作:Hummingbirds Global(現一般社団法人ハミングバード)、Ritual Arts
監督:ファールード・メイボディ
エグゼクティブプロデューサー(製作総指揮):オーランド・ブルーム、他
時間:48分

配給:NPO法人ハミングバード (https://hummingbirds.or.jp/

 

 

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