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トイレから地球革命!トイレを意識すると世界はより良くなる – 白倉 正子さん SDGs特集記事|リンクウィズSDGs
トイレから地球革命!トイレを意識すると世界はより良くなる

トイレから地球革命!トイレを意識すると世界はより良くなる

Link with SDGs編集部

トイレは身近な存在であるにもかかわらず、その実態を知っている人は限られています。
SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」をはじめとしてトイレはSDGsには欠かせない課題ですが、日本のトイレ事情、世界のトイレ事情がどうなっているかに関心を向けている人はどれだけいるでしょうか?
しかし日本には、国連がトイレをSDGsの目標とするよりも前から関心を持ち、研究家にまでなった人がいます。
今回は、トイレ研究家の白倉さんにお話を伺いました。

【Profile】白倉 正子(しらくら まさこ)さん

トイレ研究家/アントイレプランナー代表/世界トイレ協会会員/日本トイレ協会運営委員。
1996年多摩大学経営情報学部を卒業。大学時代の卒論「トイレ空間における企業の経営戦略」を書いたことがきっかけでトイレの大切さとトイレの問題の深刻さを痛感し、22歳でトイレの専門家になる。トイレ掃除の修行から始め、独学でトイレを学び、現在に至る。

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トイレ研究家になった理由

――どういった経緯でトイレ研究家になろうと思ったのでしょうか?

私は小さい頃から、「大きくなったら何になりたい?」という質問に答えられませんでした。世の中になりたい職業がなかったからです。それなら、自分で職業を作ろうと思い起業家育成で有名な多摩大学経営情報学部に入学をしました。

 

そして大学1年の授業で、あるデパートで「トイレをキレイにしたら売り上げが伸びた」というエピソードを聞き、トイレと経営学の関係性に興味を持ったのが始まりです。トイレについて調べていくと、トイレが不便で困っている人が多いことや、それを恥ずかしさから言えずにいる人が多いことに気が付きました。

 

トイレはこれまで、人前で話してはいけないタブーな存在で、汚くて臭い場所というイメージもありましたが、誰もが生理現象で必ず行く場所です。そのトイレが綺麗なら集客スイッチにもなりますし、トイレをよくするビジネスがあると良いのではと考え、卒論でトイレと経済について書きました。

 

またその頃、阪神淡路大震災が起こり、トイレが問題になったと聞きました。そういえば世界のトイレ事情はどうなのだろうと調べ始めると、未だにトイレがない国が多く存在し、トイレが原因で命を落とす人もいることに私はショックを受けました。

 

見てみぬふりはしたくなく、私はその現状を変える仕事がしたいと思いました。トイレには世界的にも専門家が少なかったので、自ら「トイレ研究家」という職業を作り、世界一のトイレ研究家になることを決めたのです。

 

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トイレから地球革命!

――「トイレから地球革命!」を合言葉にされていますが、具体的には何をされているのでしょうか?

普通なら「世界でトイレを救おう!」と決めたら、トイレのメーカーに入社したり、NGO活動に関わろうとするでしょう。しかし私は、もっとトイレの重要性を認知させる啓発活動が必要だと考えました。トイレの仕事は、トイレ掃除に代表されるような「汚くて誇りの持てない仕事」と思われがちですが、トイレを良くする事業そのものを生み出し、サービスを与え、雇用創出をすることが必要だと感じています。

 

これらのビジネスで生み出されたノウハウを海外で展開し、売上金の一部をトイレの無い国に寄付するなど、より影響力と継続性につなげるべきだと思っています。

 

そのための会社が、私が作った「アントイレプランナー」です。トイレの勉強会を行い、日本や海外のトイレを見て回り、修行として毎日「今日もトイレ」を1日1ネタFacebookに投稿し、現在89年続けています。また、トイレ型のアクセサリー(ストラップやピアスなど)を販売して寄付活動を行い、実際にケニアの学校のトイレ建築に貢献しました。2022年には「SDGsとトイレ」(柏書房/共著)も出版しています。世界トイレ協会、日本トイレ協会などにも参加し、活動をしています。

  • トイレモチーフのかわいらしいチャームが付いたピアス。人目を惹く目立つデザイン
  • 洋式トイレをモチーフにしたチャーム付きのストラップ。この他にも和式便器・ウンチ型などがある
  • SDGsからトイレを考える本として、国際的なトイレ対策だけではなく、障がい者のトイレ対策や水資源やし尿の処理対策なども記載
  • SDGsのゴール6を紹介しているページ。この他に海外のトイレ活動団体の紹介なども紹介している

また、自宅のトイレは飾り付けをして明るい雰囲気にし(名付けて「トイレデコレーション」)、過去に40作以上を作りました。トイレ以外にトイレの部屋もあり、博物館のようになっています。

仕事も生活も全てトイレ漬けの毎日を過ごしながら、トイレのことを少しでも多くの人に知ってもらおうと過ごしています。

 

白倉さんご自宅の「トイレデコレーション」
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世界のトイレと日本のトイレ

――各国でトイレ取材をされていますが、印象に残ったトイレを教えて頂けますか?

私は2018年から「世界トイレ協会(WTA)」の会員になりました。これは日本人で私一人です。活動を通じて海外に行くこともあり、友人が海外旅行のついでに現地のトイレの写真を送ってくれることもあります。海外は日本と比べると、シンプルなトイレが多いと思います。また衛生的には想像していたよりもキレイになっていると感じています。

 

世界トイレ協会会長から記念品を受け取る白倉さん

 

ただそういったトイレばかりが海外にあるわけではありません。2022年の秋にアフリカのザンビアに行った時に、洋式トイレの便座が無くて驚きました。人々は中腰で用を足しているそうですが、とても安心して使えるとは言えません。便座が無い理由は、他人と肌の接触を避けたり、便座の上に乗って壊してしまったり、盗まれたりするからだそうです。トイレットペーパーも無く、手洗いの水が出ないところもあります。

 

またトイレが無く、屋外排泄をしている街もあります。川で用を足す人もいます。不衛生な環境のせいでバイキンが体に入り、死んでしまう人がいます。また女性は性犯罪にあったり、生理期間中に学校に通えないなど、問題は深刻です。

そういう現場を見るたびに、何とかしたいと強く思います。

 

――では日本のトイレについても教えて頂けますか?

日本人は清潔好きであり、商品開発などの意欲が豊富な国民性ではないかと感じます。例えば、日本のトイレの代名詞ともいえる「温水洗浄便座」(いわゆるウォシュレット)は様々な機能が加わり、汚れにくい工夫やマッサージ機能など、至れり尽くせりです。

 

また公共トイレも、荷物置き場や除菌クリーナーが設置され、車椅子トイレに手すりや背もたれがあったりと機能が豊富です。これらは「トイレで困っている人を救いたい」という思いの表れだと思います。

 

また古来から「トイレには神様がいる」と崇められ、トイレを大事する習慣があります。トイレ掃除を人生の修行として行なう文化は、世界に誇れることではないでしょうか。最近では、最先端の技術を搭載し、遠方でもトイレの満空状態が把握できたり、長時間トイレに入る人を誘導するためにブース個室内に液晶画面を設置したトイレもあります。これらの高価な精密機械が設置できるのは、日本が安全で豊かな証拠だと言えます。しかしマナーが悪い場面もまだ見受けられるので、安心してはいけません。

  • QRコードを読み込むと、その建物のすべての階のトイレの空き状況が把握できるシステム
  • 液晶画面がトイレブース内に設置。トイレ使用者が増えると「満」と表示され、早めの退室を促して長時間の使用をセーブしている

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SDGsの観点から見たトイレ事情

――SDGsの観点からトイレは今後どうなるべきだと思われますか?

SDGsでトイレが関連しているのは、ゴール6「安全な水とトイレを世界中に」です。ゴール6のターゲット6.2に、「トイレを作り、野外排泄を失くす。女性や女子、脆弱な立場に配慮」があります。トイレに関してはこの一言しかありませんが、今まではトイレに注目が集まることがなく、この一言だけでもありがたいと思います。

 

SDGsの関連文書を読むと「トイレが使えない方が36億人いる」「屋外排泄をしている人が49,400万人いる」(※1)「学校にトイレがなく子どもたちの学習環境が整わないため、トイレが理由で学習ができない子どもがいる。経済的にも労働的にも豊かではなく、社会的地位が上がらない」など、様々な問題が報告されています。

 

また「合併症で5歳未満の子どもが11万4,000人以上も死んでいる」(※2)という報告もあります。これは海外のトイレ貧困地の話です。日本の人々は、この話を聞いても「可哀想だね」で終わることが多く、行動に繋がりません。知ってもらうだけでなく、日本も含めた世界中で「みんなで持続可能な世界を作るためには何をすればいいか」を、具体的にしていく必要があります。

 

例えば中国のトイレは戸が無いケースがあり、排泄している姿が他者から見えるものもあります。難民キャンプのトイレはトタンで囲っているだけ、アフリカでは穴だけなど、屋外排泄をしている人がいます。また先進国でも、不衛生なトイレや公共トイレが少ない場所も多くあります。車椅子使用者や視覚障碍者など、ハンディのある人への配慮の無いトイレも、まだたくさんあります。

 

よくNGOの人たちが支援をする時に、「水」「トイレ」「手洗い」の三つのうち、まず水を確保しようとするんですね。なぜなら、飲み水がないと人間は死んでしまうから。ですが私は違うと思っています。トイレに不備があると飲み水に排せつ物の菌が移り、その水を飲んだ人が下痢になり亡くなることもあります。そのためトイレ研究家の立場から「トイレ整備をしたうえで手洗いが必要」だという衛生教育を行い、その上で衛生的な水を確保する順番が正しいのだと啓蒙を行なっています。

 

それほど、トイレの整備は人の生活にとって重要だということです。

 

※1 ユニセフ「衛生的な環境(トイレ)」

UNICEF/WHO「Progress on household drinking water and sanitation and hygiene 2000 – 2020」(ユニセフ・WHO 水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)による最新報告書『家庭の水と衛生の前進2000-2020』)

 

※2 ユニセフ「子どもの死亡に関する報告書発表」

死亡率推計に関する機関間グループ(IGME)「Levels and Trends in Child Mortality 2018(2018年度版 子どもの死亡における地域(開発レベル)別の傾向)」

 

 

――日本国内のトイレについてもお聞かせください。

日本で最近話題になっているのは、発達障害や知的障害がある人への配慮や、多様性への配慮、男性トイレの個室にゴミ箱を設置すること、身勝手なトイレ個室の長時間使用の削減などが注目されています。外国人が多く訪れる観光地では、日本のトイレの使い方をイラストで示すのも効果的です。

 

また災害時のトイレ対策として、家庭ごとに備蓄トイレを推進すべきでしょう。環境保全のためにバイオトイレなどの導入もよいと思います。トイレは社会の鏡です。こうした気遣いを世界のトイレで困っている人に伝えることも、トイレ先進国である日本の役割と言えるかもしれません。

 

また個人でもできることとしては、

・トイレをキレイに使う⇒マナー向上

・汚したらこまめに掃除する(洗剤を減らす)⇒水質保全

・紙を無駄に使わない⇒資源保護

・節水(小の時は小レバーを使用)⇒資源保護

・トイレ個室内で長居をしない⇒マナー向上

・車いすトイレは、緊急時以外は控える⇒弱者対策

・災害時用の簡単トイレを備蓄⇒自己防衛

・コンポストトイレなどの使用を検討する⇒資源保護

・トイレの寄付などがあれば参加する⇒国際貢献

・トイレをタブー視しない⇒理解の輪

があります。ぜひ実践してみてください。

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トイレ版17項目のSDGs

――白倉さんの考えるトイレ版17項目のSDGsがあると聞きました。その内容を教えて頂けますか?

今、トイレに関しては「目標6:安全な水とトイレを世界中に」として目標の1つでしかありませんが、トイレは貧困から平和、パートナーシップまで全ての目標にも関連してくる重要な要素であると考えています。

そこで以下のような内容を作り、啓蒙を行っています。

1,貧困をなくそう

トイレ環境が不備だと、不健康になるだけではなく、教育も受けられず、貧困から抜け出せません。

2,飢餓をゼロに

便と尿を肥料に変えるトイレを使えば、化学肥料に頼らない農業ができ、植物を育成できる可能性があります。

うんちは危ないものだから捨てようと考えていますが、やり方次第では肥料になります。日本でも江戸時代に糞尿を売買していた歴史があるのをご存じですか?それを畑にまいて、できた大根を交換に行くというリサイクル社会がありました。これは現在でもやってもいいんじゃないかなと、私は思っています。そうすると、うんちを売る人が経済的に潤うんです。そんなアイデアもいいと思います。

3,すべての人に健康と福祉を

トイレが清潔で、飲み水や手洗いの環境が整えば、救える命が増えます。

 

  • 世界トイレ協会(WTA)がザンビアの低所得者居住地域に公共トイレを提供した時の贈呈式の様子。このプレートが添付される
  • 提供されたトイレ(未完成)この地域にはまともなトイレが無く、屋外排泄が多かったが、水洗トイレが提供された

 

4,質の高い教育をみんなに

学校に安全なトイレがたくさん作られると、教育を受ける機会が増えます。

海外の学校には子どもたちが200300人いるのに、トイレが2つしかなくて取り合いになることもあり、間に合わないから近くの庭で尿を出しことがあります。また女性の生理ですが、日本みたいにパンツの中にパットを当てて、自由に行動ができる国が全てではありません。パットはなく、当てる布もろくなものがなく、その布も手洗いをして、また当てるということをするので、不衛生なため膣に菌が入り、それで病気になることもあります。

5,ジェンダー平等を実現しよう

性別に関わらず、誰もが安心して選べるトイレの普及が望まれています。

これだけだとトランスジェンダーの人のことしか言ってないように感じますが、そうではありません。例えば子育てで、授乳はパパはできないけど、おむつ交換はパパもできるということで、男性トイレにおむつを捨てるゴミ箱とかおむつ交換ができる場所も普及し始めています。

 

(「6,安全な水とトイレを世界中に」は元々、SDGsの目標にあるため省略

 

7,エネルギーをみんなに そしてクリーンに

資源を節約しながら、衛生的で安全なトイレを守りましょう。

日本のトイレは電気ありきです。電気がないと動かないトイレがあまりにも増えているので、これが本当に世界中に広まっていいのかという素朴な疑問はあります。節約できる便座もありますし、日本のトイレが環境を無視しているわけではありませんが、そういうものも積極的に導入することも視野に入れていいんじゃないかと思います。

8,働きがいも経済成長も

トイレの仕事をもっと衛生的で楽しくすると、雇用創出につながります。

トイレの仕事って、基本的に嫌われ仕事なので、トイレの専門家になると27年前に言ったときに、うちの両親から、「お前どうやって食っていくんだ」と心配されました。若い女性が何でですかと、散々言われてきましたが、私はトイレは女性の世界だと思っています。例えば飲食店は、女性が集まるかどうかを注目しているのですが、そのセットでトイレが綺麗かって結構大きいんですよね。だから私にしてみれば、経済成長はトイレとともにあると、勝手に思っています。

9,農業と技術革新の基盤をつくろう

トイレを作る仕事や掃除を快適にし、印象をよく技術開発を勧めましょう。

例えばトイレ掃除をロボットにさせる動きがあるのですが、そんな風にまだまだいろんな可能性があるんじゃないかと思っています。

10,人や国の不平等をなくそう

トイレの環境は、国や地域によって異なるが、キレイならみんなが喜びます。

車いすの人を代表例にすると、安心したトイレが街にあるかどうかで、旅行に行けるかどうか、仕事にも就けるかどうかというぐらい変わってきます。誰にとっても安心なトイレを作ることで、不平等を無くすことができるんじゃないかと思います。

11,住み続けられるまちづくりを

トイレは、体の不自由な人の外出をサポートし、災害時にも大事です。

これが強く認識されたのが阪神淡路大震災のときです。地震が起きた時に全部壊れてしまい仮設トイレがいろいろな地域や企業から提供されたものの、当時、神戸市のトイレは水洗トイレ100%だったため、バキュームカーがないから使えなくなってしまったという話を聞きました。人が生きていくためにトイレ対策は、日ごろの準備が大切です。

12,つくる責任 つかう責任

トイレを作る時は環境に配慮した素材を選び、廃棄時にはリサイクルを意識しよう。

13,気候変動に具体的な対策を

気候変動により、自然災害が増えたため、トイレが使えなくなることがあるので、事前の対策が必要です。

14,海の豊かさを守ろう

水やし尿を、きちんと微生物処理してから放流すると、海が汚れません。

15,陸の豊かさも守ろう

生き物の排せつ物を肥料にして自然循環させると、生物系を守ることにつながる可能性が高まります。

SDGsの活動の中で、屋外排泄をなくそうという動きの中で、一番注目されているのがバイオトイレです。下水道を必要としないというのも、利点の一つ。実際バイオトイレを入れ、下におがくずを入れて、バクテリアに処分をしてもらって、できたたい肥を周辺地域の農業用の土壌に混ぜるなど、実際にやっているところがあります。

16,平和と公正をすべての人に

トイレを安全に使う権利は、すべての人に平等に提供されなくてはなりません。

トイレが権利という言葉を、使う方はいませんでした。実際に一人も取り残さないという開発目標からすると、例えば障がい者の人はトイレが無いと社会参加が難しくなってしまいますが、そういった人たちが社会参加しやすいようにしましょうね、ということにも繋がります。行政機関で予算をつけて、公衆トイレをキレイにしていく対策が積極的に進むといいなと思っています。

17,パートナーシップで目標を達成しよう

トイレが不備な国々には、先進国の技術提携などの手助けが必要です。また良いトイレ作りには、関係者のコミュニケーションが大事です。

トイレのメーカーは企業間のコミュニケーションが、あまりありません。ですがトイレというのは、色んな情報を集めて総合的に考えていくべきだと考えていますので、色んな人が参加すべきだと思います。日本トイレ協会の会員は200人くらいいますが、参加されている職業はバラバラです。メーカー、企業、行政関係者、地方自治体、一般の学生、主婦、大学の先生、建築系の人、清掃の洗剤の会社、便器メーカー、仮設トイレのメーカー、トイレットペーパーの企業もいます。そういった人たちの知恵を集めていくと、非常に多角的なトイレ研究が進むと思います。

 

セミナーで便器の解説を行う白倉さん
サークル

「トイレの専門店」を作ること

――最後に白倉様の夢を教えて頂けますか?

私の夢は「トイレの専門店」を作ることです。トイレに関する商品や情報などが、なんでも手に入るお店やオンラインショップを世界中に広げることです。トイレ専門店のビルのイメージもすでにあります。

 

1F トイレお役立ちグッズショップ(清掃道具、リモデル相談)

2F ご相談コーナー(高齢者対応/公共トイレ対応など)

3F トイレサービス受付(トイレ専門清掃/ツアー会社など)

4F トイレ新規ビジネスインキュベーション(トイレIT事業の展開など)

5F 社長室、アントイレプランナー事務所

6F トイレ研究機関・世界トイレ協会日本支部、トイレ図書館

7F トイレ教育専門学校、トイレセミナールーム

 

最上階がトイレの学校になっていて、ここでトイレの未来を担っていく若者を育てようというのが私の目標です。そしてトイレ事業の利益でトイレの支援をしていきます。

 

私個人としては、世界中からトイレのアドバイザーとして招聘されるような専門家になること。そしてこれからも……いろんな国のトイレを見ていきたいです。私が生きている間にすべて実現できるか分かりませんが、毎日ドキドキワクワクしながら生活している自分の人生を私は気に入っています。

―― 書籍/活動紹介 ――

  • SDGsとトイレ(進化するトイレシリーズ)

    SDGsとトイレ(進化するトイレシリーズ)

    日本トイレ協会 編集

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